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新社会人になって一人暮らしを始め、「よし、これを機に体でも鍛えよう」とスマホの動画を見ながら初めて筋トレをしてみた。腕立て伏せ(床に手をついて体を上下させる、腕と胸を使う種目)を10回、スクワット(椅子から腰を浮かせて立ち上がるような動きを繰り返す種目)を15回。翌朝、腕が上がらない。階段を降りるのに手すりが必須になる。「これ、休んだほうがいいの?それとも動かしたほうが早く治るの?」――そんな戸惑いを抱えている人は、実はかなり多いんじゃないかと思います。
この記事では、筋トレも運動もほぼ未経験だった人が、初めての筋肉痛に出会ったときにどう動けばいいのかを、できるだけ噛み砕いて整理していきます。
筋肉痛の正体は「乳酸」じゃない?
筋肉痛というと「乳酸が溜まったせい」というイメージを持っている人が多いんですが、実はこの説は今ではあまり支持されていません。乳酸は運動中に発生してもわりと早く分解されてしまうため、翌日以降に残っている痛みの直接の原因ではない、という見方が現在は一般的とされています。
じゃあ何が原因なのかというと、慣れない動き(特に筋肉を伸ばしながら力を入れる動き)によって筋繊維に細かい損傷が起き、そこに炎症反応が起こることが関係していると言われています。まだ完全に仕組みが解明されているわけではなく、専門家の間でも細かい部分では意見が分かれているのが正直なところです。
つまり、筋肉痛は「悪いことが起きたサイン」というより、「体が慣れない刺激に反応している最中のサイン」だと捉えたほうが近いかもしれません。
無視して動き続けるとどうなるか
「痛いけど気合で乗り切ろう」と、筋肉痛が残ったまま同じ部位に毎日同じ種目をぶつけるとどうなるか。まず単純にフォームが崩れます。腕がだるくて上がらない状態で腕立て伏せをすると、肘や手首に妙な力がかかったり、体をそもそも支えきれずに崩れ落ちるような姿勢になったりしがちです。
フォームが崩れた状態でのトレーニングは、狙った部位に効きにくいだけでなく、関節への負担が増える原因にもなります。実際、ウェイトを使ったトレーニングの傷害を調べたレビューでも、肩・腰・膝といった部位のトラブルが比較的多く報告されており、無理な体勢の積み重ねは避けたいポイントです。
逆に「怖くて何もしない」もリスクになる
一方で、「筋肉痛=絶対安静」と思い込んで、治るまで完全に運動をやめてしまうケースもよく見られます。これも実はもったいない選択だったりします。数日間まったく体を動かさないでいると、せっかく芽生えた運動の習慣が途切れやすくなるんですよね。
自宅での簡単な自重トレーニング(器具を使わず自分の体重だけを負荷にするトレーニング)を継続的に行うことの効果を検証しようとする研究プロトコルもあり、そこでは12〜24週間という長いスパンでの「習慣として続けること」自体が重視されています。つまり1回1回の追い込みよりも、細く長く続けられる仕組みのほうが大事にされているわけです。休みすぎて習慣が途切れてしまうのは、この観点からするとちょっと惜しい結果になります。
詳しくはこちらの記事も参考にしてください:筋肉痛が来ないのは効いていない証拠?初めての自宅トレで感じる不安
結論:「その部位」は休んで、「別の部位」は動かしてOK
ここが完全初心者が一番知りたいところだと思うので、はっきり書いておきます。
- 筋肉痛が出ている部位を、同じ強度でまた追い込むのはお休みする
- 筋肉痛が出ていない別の部位(例えば腕が痛いなら脚まわり)は普段通り動かしてOK
- 痛みが強すぎる場合は、部位を問わず軽い散歩程度に留める
「部位」という考え方に馴染みがない人向けに補足すると、体は腕・胸・お腹・脚など、大きくいくつかのパーツに分けて考えることができます。全部を毎日同じように追い込む必要はなく、痛いところを休ませている間に別のところを動かす、というやりくりができるわけです。
筋肉痛が「強い痛み」ではなく「日常生活に支障が出るレベルの痛み」に変わっている場合は、無理せず完全休養を選んでください。 これは自己判断の目安であり、痛みが長引く・普段と違う痛み方をする場合は、我慢せず医療機関に相談することも選択肢に入れておきましょう。
あわせて読みたい:筋トレの「可動域」って何?動きの深さで迷う初心者へ
筋肉痛の日にできるケア
完全に何もしないのではなく、軽く体を動かして血の巡りを促す「アクティブレスト」という考え方があります。これは激しく追い込むのではなく、あくまで軽めに体をほぐすためのものです。
フォームローラーで筋肉をほぐす
フォームローラーとは、筒状になったマッサージ道具のことで、床に置いて自分の体重を乗せながら転がし、筋肉の張りをほぐすために使います。初めて買う場合は、パッケージや商品ページの「硬度」の表記(ソフト・ミディアム・ハードなど)を確認しましょう。初心者はまずソフト〜ミディアムタイプを選ぶと、力加減を調整しやすいです。全長30cm前後のコンパクトなものなら、収納にも困りません。
¥4,729(eli-mino ゆらぎ薬局)
軽量ダンベルで軽く動かす
筋肉痛が軽い場合、まったく動かさないより、負荷を落として軽く動かすほうが楽になったと感じる人もいます。1kg〜2kg程度の軽量ダンベル(手で握って持ち上げる、重りのついた器具)であれば、負荷をかけすぎる心配も少なめです。商品ページを見る際は「重量(kg)」の表記と、素材欄に「ラバーコーティング」と書かれているかを確認しておくと、床を傷つけにくく、握った時に滑りにくいものを選べます。
ストレッチマットの上でゆっくりケア
フォームローラーや軽いストレッチをする際は、床に直接ではなくマットの上で行うと、肘や膝への負担を減らせます。ここで「ヨガマットでいいのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、ヨガマットは薄手でグリップ力重視、ストレッチ・トレーニング用のマットは厚みがあってクッション性重視、という違いがあります。初めて買う場合は、パッケージの「厚み(mm)」の表記を見て、6〜10mm程度あるものを選ぶと床の硬さが気になりにくいです。
まとめ
筋肉痛は「体に悪いことが起きているサイン」ではなく、「慣れない動きに体が反応している途中のサイン」だと捉えると、少し気持ちが楽になるかもしれません。痛みが出た部位はしっかり休ませつつ、他の部位や軽い動きは続けていく――このバランスが、初心者が挫折せずに習慣を続けていくコツになります。もちろんこれはあくまで一般的な目安であり、痛みの感じ方には個人差があるので、自分の体の声を優先しながら調整していってください。
よくある質問
Q. 筋肉痛が3日以上続いていますが、まだ運動を休むべきですか?
A. 個人差はありますが、痛みが強い間はその部位のトレーニングを控えるのが無難です。ただし、あまりに長く痛みが引かない、普段と違う種類の痛みがある場合は、無理せず医療機関に相談することも検討してください。
Q. 筋肉痛のときにお風呂で温めるのと、シャワーで済ませるのはどちらがいいですか?
A. 明確な優劣を断定できる情報はありませんが、温めることで血行が促されると感じる人は多いようです。体調や好みに合わせて選んで問題ありません。
Q. 筋肉痛がひどくて動画のトレーニングメニュー通りにできません。どうすればいいですか?
A. メニュー通りにこなすことよりも、痛みのある部位を避けて別の部位を動かす、あるいは強度を落とすことを優先してください。完璧にこなすことより続けることのほうが大切です。
Q. 毎回筋肉痛にならないと、効果が出ていないということですか?
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