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引っ越したばかりの部屋で、初めて宅トレ用にスマホを開いた時、こんな場面に出くわした人は多いはずです。「YouTubeで動画を流しながら体を動かそう」と思ったものの、イヤホンは持っていない。かといって、スマホのスピーカーだけで動画の声も、BGMも、全部そのまま流していいのか分からない。音量を上げすぎたら下の階に響くんじゃないか、と一瞬手が止まる。
この記事では、そんな「イヤホンなし」で音楽をかけようとしている完全初心者の方向けに、音量の目安と、音楽ならではの意外な注意点を解説していきます。
そもそも音楽を流すこと自体はNGなのか
まず前提として、音楽を流すこと自体が悪いわけではありません。問題になるのは「音量」と「時間帯」、そして実はもう一つ、多くの人が見落としている音楽のジャンルです。この3つ目については後半で詳しく説明します。
音量や時間帯の基本的な考え方(深夜早朝を避ける、防音マットを敷く等)については、掛け声や動画の音声が漏れる?自宅トレの「声」対策と防音カーテン選びで詳しく触れているので、ここでは重複を避けて簡単な確認だけにしておきます。
- 21時〜7時頃はできるだけ避ける(生活リズムは住人によって違うので、あくまで目安)
- 動画の音声(人の話し声)と、BGM(音楽)は別の音として扱う
- どちらも「隣の部屋にいる人と、ふすま1枚隔てて話せる声量」くらいが安全圏
音を出さないままにしておくとどうなるか
「まあ多少響くくらいなら大丈夫だろう」と流し続けてしまうと、思っている以上にリスクがあります。デンマークで行われた大規模な調査では、近隣の騒音に強く悩まされている人ほど、身体的・精神的な不調を訴える傾向が高いことが指摘されています(Jensen HAR, et al. BMC Public Health. 2019)。つまり「たかが音楽」でも、受け取る側にとっては生活の質を左右するレベルの問題になり得るということです。
筆者自身、以前深夜にトレーニングをしていた際に階下から直接苦情を受けたことがあります。その瞬間は即座にやめて対応しましたが、「自分にとっては小さな音でも、相手にはそう感じられない」というのを痛感した出来事でした。音楽についても同じ構造が起こりえます。
見落とされがちな「音楽のジャンル」問題
ここが、この記事で一番伝えたいポイントです。
同じ音量設定(スマホの音量バー3〜4個分)でも、音楽のジャンルによって階下への伝わり方が全然違うんですよね。
音は高い音(高周波)ほど壁や床にぶつかって減衰しやすく、逆に低い音(低周波)ほど構造物を透過しやすい性質があります。EDMやヒップホップ、洋楽ポップスなどの重低音がしっかり入った曲は、耳で聞いている分には「そんなに大きくない」と感じても、ベースやキックの低音成分が壁や床を伝って下の階に響いてしまうことがあります。
逆に、アコースティック中心の曲やボーカルだけのポッドキャストのような音源は、同じ音量設定でも階下に伝わりにくい傾向があります。
つまり「音量」だけをチェックしていると、実は音楽のジャンル選びで損をしている可能性があるということです。宅トレ用のプレイリストを作る時は、音量メーターだけでなく「低音がどれくらい強調されている曲か」も気にしてみると、思いがけず快適になるかもしれません。
イヤホンなしで流す場合の音量目安チェックリスト
スマホスピーカーやBluetoothスピーカーで、実際にどこまで音量を上げていいのか、目安をまとめます。
- スマホを床やテーブルに直置きせず、タオルやマットの上に置く(振動が伝わりにくくなる)
- 音量は「同じ部屋の隅から隅まで聞こえるけど、ドア1枚隔てるとほぼ聞こえない」レベルまで
- 低音強めの曲は、イコライザー設定で低音(Bass)を少し下げるだけでも印象が変わる
- 動画の音声(掛け声・カウント)は、BGMより先に耳に届きやすいので、音声だけ字幕表示に切り替えられる動画を選ぶのも手
これらはあくまで一般的な目安であり、住んでいる建物の構造(木造・鉄骨・RCなど)によって伝わりやすさは変わります。心配な場合は、実際に低めの音量からスタートし、様子を見ながら調整するのが安全です。
Bluetoothスピーカーを買うなら見ておきたいポイント
「イヤホンより、部屋全体に音を流したい」という人には、小型のBluetoothスピーカーという選択肢もあります。選ぶ際は、商品ページの以下の項目をチェックしてみてください。
- 本体サイズ(直径10cm前後のコンパクトなものは音量の上限も自然と控えめ)
- 防水規格(IPX〇〇):汗をかく宅トレ用途なら、IPX5以上が表示されていると安心材料になる
- 底面の素材:ゴム足つきのものは、机や床への振動伝達を抑えやすい
大出力を売りにした大型スピーカーよりも、あえて出力が控えめな小型モデルを選ぶ方が、賃貸には向いていることが多いです。
イヤホンを持つという選択肢も検討してみる
音漏れが気になる場合、そもそもイヤホンを1つ持っておくと安心です。ただし、宅トレ中は「宅配便のチャイムが聞こえない」「両耳を完全に塞ぐと自分の呼吸音や周囲の様子が分かりにくい」という別の不便さも出てきます。
そこで検討したいのが以下の2種類です。
- 骨伝導イヤホン:耳を塞がないので、周囲の音(チャイムや家族の声)も同時に聞き取りやすい
- 完全ワイヤレスイヤホン(防水タイプ):汗をかいても壊れにくく、コードが動きの邪魔にならない
どちらが正解というわけではなく、「音漏れゼロを最優先したいか」「周囲の音も聞きたいか」で選び分ける形になります。
詳しくはこちらの記事も参考にしてください:配信中でもバレない、マイクに衝撃音を拾わせない自宅トレ器具選び
どうしても音楽を諦めたくない人は防音カーテンも選択肢に
引っ越しの都合上、大掛かりな防音工事は難しいという人も多いはずです。その場合、窓からの音漏れを軽減する防音カーテンを併用するのも一つの方法です。商品ページを見る際は「遮音等級」や「重量(g/m²)」の表示があるかを確認すると、選びやすくなります。
もっとも、カーテンだけで音を完全に消すことはできません。あくまで音量調整・時間帯の配慮とあわせて使う補助策として考えておくのが現実的です。
まとめ
宅トレ中の音楽は、イヤホンなしでも工夫次第で楽しむことができます。ポイントは「音量」だけでなく、低音の強い曲は伝わりやすいという、意外と見落とされがちな視点を持つことです。まずは低めの音量からスタートし、曲のジャンルによって聞こえ方が変わることを体感しながら、自分の部屋に合った音量とプレイリストを見つけていくのがおすすめです。
近隣との関係は、一度こじれると修復に時間がかかることもあります。少し慎重すぎるくらいの音量から始めて、様子を見ながら調整していく姿勢が、結果的に長く安心して宅トレを続けるコツになるはずです。
よくある質問
Q. スマホスピーカーの音量、具体的に何%くらいが安全ですか?
A. 建物の構造や時間帯によって変わるため、一律の数値でお伝えするのは難しいです。まずは音量バーの3〜4割程度から始め、隣室や階下の様子を見ながら調整していくのが現実的な方法です。
Q. 骨伝導イヤホンは音漏れしないんですか?
A. 骨伝導イヤホンも、音量を上げすぎると周囲に音が漏れることがあります。「耳を塞がない」というメリットはありますが、音漏れゼロを保証するものではないので、通常のイヤホンと同様に音量には気をつける必要があります。
Q. YouTubeの動画の音声だけ小さくして、音楽だけ大きくすることはできますか?
A. 動画によっては字幕表示に対応しているものもあるので、音声を字幕に置き換えて、BGMや自分で流す音楽の音量だけ調整する、という方法も選択肢の一つです。すべての動画に対応しているわけではないので、コンテンツごとに確認してみてください。
Q. 音楽なしで、イヤホンもスピーカーもない状態で宅トレするのは変ですか?
A. まったく問題ありません。無音でも、動画のカウントだけ画面表示で確認するなど、音を使わないトレーニング方法は十分に成立します。音楽はあくまで気分を上げるための補助的なものなので、無理に取り入れる必要はありません。
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