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YouTubeで見つけたトレーニング動画。画面には「スクワット 3セット×10回、インターバル1分」と表示されている。とりあえず器具は揃えたし、今日からやるぞと意気込んでいたのに、この数字の並びを見た瞬間に手が止まってしまった……という経験、ありませんか。
3セットって何のことで、10回はどこからどこまで数えるのか。インターバル1分って、その間は何をしていればいいのか。実はこのあたり、フィットネス系の動画やSNSでは「みんな知ってて当然」という前提で使われていることが多く、初めて器具を触る人にとっては説明が飛ばされがちな部分なんです。この記事では、そこを一つずつ丁寧にほどいていきます。
そもそも「回数」と「セット」って何のこと?
まず一番小さい単位から説明します。
「回数(レップ、repと表記されることも)」とは、1つの動きを1回やることを指します。 例えばスクワットという、椅子に座るように膝を曲げて腰を落とし、また立ち上がるという動きを1往復すれば「1回」です。これを10回繰り返すと「10回」になります。
「セット」とは、その10回をひとまとまりにした単位のことです。 「3セット」というのは、この10回のまとまりを3回繰り返すという意味になります。つまり「3セット×10回」は、
- 10回やる → 休む → 10回やる → 休む → 10回やる
という流れの全体を指しているわけです。単純に10回×3=30回を一気にやるのではなく、途中で休みを挟みながら3回に分けて行う、というのがポイントです。
なぜ一気にやらず「セット」に分けるのか
これは体の仕組みを考えるとわかりやすいです。筋肉は連続して動かし続けると疲労してきて、フォーム(動きの正しさ)が崩れやすくなります。フォームが崩れた状態で無理に続けると、狙った部位に効かせられないだけでなく、体を痛める原因にもなりかねません。
そこで、ある程度動いたら一度休憩を入れて筋肉を回復させ、また質の高い動きを再現できる状態に戻してから次のセットに入る、という考え方が「セット分割」の理屈です。一気に30回やるより、10回×3セットの方が、最後まで比較的しっかりした動きを保ちやすい、と言われています。
「インターバル」は何もしない時間じゃない
「インターバル1分」というのは、1セット終わったあとに次のセットを始めるまでの休憩時間のことです。これを見て「1分も休むなんて時間の無駄では」と思う人もいるかもしれませんが、実はこの時間こそがセット分割の意味を支えている部分なんです。
インターバルなしで次のセットに突入すると、疲労が抜けきらないままフォームが崩れた状態で回数だけ重ねることになり、先ほど説明した「セットに分ける意味」自体がなくなってしまいます。
- インターバルが短すぎる → 疲労が抜けず、フォームが崩れやすい
- インターバルが長すぎる → 体が完全に休みモードになり、勢いが失われる
初心者のうちは、スマホのタイマーで30秒〜60秒を目安に設定しておくと分かりやすいです。厳密に守れなくても、「だいたいこのくらい」の感覚が身につけば十分です。
実際に数えてみよう。初心者向けの目安表
言葉だけだとイメージしにくいので、よくある種目を例に整理してみます。
- プランクという、うつ伏せの状態から肘とつま先だけで体を一直線に持ち上げて静止する種目:回数ではなく「秒数」で数えることが多く、「30秒×3セット」のように表記されます
- スクワットという、椅子に座るように膝を曲げて立ち上がる動きを繰り返す種目:「10回×3セット」など、動きの往復回数で数えます
- 腕立て伏せ:スクワットと同じく、腕を曲げて体を下げ、また伸ばす往復を1回として数えます
種目によって「回数」で数えるか「秒数」で数えるかが変わる、というのも初めて知ると混乱しやすいポイントです。動画のタイトルや説明欄に「秒」と書かれているか「回」と書かれているかを、まず確認する癖をつけておくと安心です。
器具を使うと数え方はどう変わる?
レジスタンスバンドという、伸縮するゴム状の紐やチューブを使って手足に負荷をかける道具や、腹筋ローラーという、両手で持って前後に転がしながらお腹周りに負荷をかける道具を使う場合も、数え方の考え方自体は同じです。「前に転がして戻す」を1回、それを10回で1セット、というように数えます。
ただし、器具を使う種目は自重(自分の体重だけを負荷にする種目)に比べて負荷が大きく感じられることが多いので、最初から動画通りの回数・セット数をこなす必要はありません。「今日は5回しかできなかった」でも十分なスタートです。回数よりも、フォームを崩さずに動けているかどうかを優先してください。
「ヨガマット」と「トレーニングマット」は何が違うの?
器具を揃えるときに地味に混乱するのがマット選びです。「ヨガマット」と検索すると薄手で軽いものが多く出てきますが、「トレーニングマット」で検索すると分厚くてクッション性の高いものが目立ちます。
ざっくり言うと、ヨガマットは静止姿勢やゆっくりした動きを想定しているため薄めのものが多く、トレーニングマットは腹筋ローラーやジャンプを伴う動きなど、体重や器具が床にかかる衝撃を想定して厚さ10mm前後のクッション性を持たせているものが多い、という違いがあります。商品ページを見るときは「厚さ」の項目を確認し、床への音や振動が気になる場合は厚手のものを選ぶと安心です。マットのへたりや防音効果の詳しい話は他の記事で扱っているので、ここでは選び分けの基準だけ押さえておきましょう。
数字より先に覚えておきたいこと
ここまで回数・セット・インターバルの意味を説明しましたが、実はもっと大事なことがあります。それは表示されている数字はあくまで「目安」であって、絶対に守らなければいけないルールではないということです。
動画で紹介されている「3セット10回」は、その動画を作った人やその想定する体力レベルに合わせて決められた数字であって、あなたの今の体力とは関係がありません。最初は「1セット5回」でもまったく問題ないので、まずは「動きを覚えること」を目標にしてみてください。
器具の重さの見方についても同様の考え方があります。ダンベルなどの重量表記の見方に興味がある人は、こちらも参考にしてみてください。
まとめ
「3セット10回、インターバル1分」という表記は、分解すればそれほど難しいものではありません。
- 回数=1つの動きを何回繰り返すか
- セット=その回数のまとまりを何回行うか
- インターバル=セットの間に挟む休憩時間
この3つの意味が分かれば、動画やSNSで見かける表記に固まってしまうことはなくなるはずです。最初から動画通りの数字をこなす必要はなく、自分の体力に合わせて回数やセット数を減らしても構いません。まずは動きそのものに慣れることを優先してみてください。
詳しくはこちらの記事も参考にしてください:腹筋ローラー?レジスタンスバンド?器具の名前が分からない人の図鑑
よくある質問
Q. 3セットのうち1セットしかできなかった場合、残りは無理してやるべき?
A. 無理にこなす必要はありません。フォームが崩れてきたと感じたら、そこで終える判断も大切です。回数やセット数は徐々に増やしていくものなので、今日できた分を記録しておき、次回以降で少しずつ増やしていく形で問題ないとされています。
Q. インターバルの間、何もせずぼーっとしていて良いの?
A. 基本的には何もせず休んで大丈夫です。水を一口飲んだり、タイマーを確認したりする程度で十分です。息が整わないまま次のセットに入ると、フォームが崩れやすくなるので、焦らず休憩を取るようにしてください。
Q. 秒数で数える種目と回数で数える種目、どちらが初心者向き?
A. どちらが優れているというものではなく、種目の特性によって使い分けられています。静止する動きは秒数、動きを繰り返す種目は回数で表記されることが多い、という程度の目安として捉えておくと理解しやすいです。
Q. 動画に出てくる回数・セット数は毎回同じものを目指すべき?
A. 必ずしも同じ数字を毎回目指す必要はありません。その日の体調や疲労感によって回数を調整して構わないとされています。個人差があるので、無理のない範囲で続けられる数字を自分なりに見つけていくことが大切です。
Q. セット間のインターバルを忘れて連続でやってしまったら、意味がなくなる?
A. 1回忘れてしまった程度で効果がゼロになるということはありません。ただ、フォームが崩れやすい状態が続くと感じた場合は、その場でいったん休憩を挟み直しても問題ないので、無理に連続して続けようとしなくて大丈夫です。
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