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スクワットを10回終えて、次のセットまでの休憩時間。「あと30秒だけ」とスマホでタイマーを確認したつもりが、ロック画面に浮かんだLINEの通知バッジをつい開いてしまい、気づけば友人とのやり取りに5分。トレーニングに戻ったときには、体はすっかり冷えていて、さっきまでのセットの感覚も忘れてしまっている——こんな経験、心当たりがある人は少なくないと思います。
在宅時間の多くをスマホ操作に費やしがちな一人暮らしの社会人にとって、運動中だけスマホから離れたいと思っても、結局タイマーも記録アプリもスマホ頼みになってしまうのが悩ましいところです。この記事では「スマホを完全に手放す」という前提に立って、あえてアナログな器具を選ぶという視点から考えてみたいと思います。
なぜスマホが近くにあるだけで集中が途切れるのか
これはトレーニングに限った話ではありませんが、スマホが視界に入る、あるいは手の届く場所にあるというだけで、私たちの注意はそちらに向きやすくなると一般的に言われています。通知が鳴らなくても「もしかしたら来ているかも」という予期だけで、意識の一部がそちらに割かれてしまう感覚です。
トレーニング中はただでさえ、フォームや呼吸、次の種目の段取りなど考えることが多いタイミングです。そこにスマホという「もう一つの気になる存在」が加わると、セット間の休憩がだらだらと伸びたり、逆に十分な休憩を取らないまま次のセットに入ってしまったりと、ペース配分そのものが崩れやすくなります。
対策をしないままだと、1回のトレーニング時間がどんどん間延びし、「30分のつもりが1時間かかった」「集中できずに途中でやめてしまった」という失敗が積み重なり、結果的に継続そのものが難しくなってしまうというリスクもあります。
アナログインターバルタイマーで「触る理由」自体をなくす
セット間の休憩時間を測るためだけにスマホを手に取る、という行為そのものをなくしてしまうのが一番シンプルな対策です。ダイヤル式やボタン式の単機能タイマーなら、画面には通知もアプリのアイコンも出てきません。
- ダイヤルを回すだけで秒数がセットできるアナログタイプを選ぶと、画面を見て操作に迷う時間も減らせる
- クリップやマグネットでトレーニングマットやラックに固定できるものを選ぶと、いちいち手に取る動作自体も省ける
- 音の大小を調整できるものを選んでおくと、賃貸でも使いやすい
なお、タイマーの「音」そのものが気になるという方向けの悩みについてはピッ音が鳴らないインターバルタイマー、賃貸トレで気にならない選び方で詳しく扱っているので、あわせて参考にしてみてください。
レジスタンスバンドは「アプリで確認しなくていい」設計そのものが強み
レジスタンスバンドは、実は「スマホを見なくて済む」という点でも相性がいい器具です。というのも、多くの製品が色によって負荷の強さを分けているため、パッケージの表記さえ最初に覚えてしまえば、あとは色を見るだけで「これは弱め」「これは強め」と判断できます。重量プレートを付け替える手間もアプリでの重量記録も不要で、直感的に扱えるのが特徴です。
負荷のかけ方についてはダンベルとは仕組みが異なりますが、レジスタンスバンドでのトレーニングが、ダンベルやマシンといった従来型の器具と同程度の筋力向上効果を示したとする2019年のメタ分析があります。また、体重が気になる方を対象にした研究でも、バンドでの運動がダンベル等と近い体脂肪減少・筋力向上を示したという報告もあり、「軽そうに見えるから物足りないのでは」という不安を持つ必要は必ずしもないようです。
- 5段階前後の負荷で色分けされたループバンドを選ぶと、種目ごとに使い分けやすい
- 収納袋がセットになっているものを選べば、使わないときはクローゼットの隙間にも収まる
可変式ダンベルは「Bluetooth連携なし」をあえて選ぶという発想
ここで一つ、意外と見落とされがちなポイントがあります。最近は重量をアプリで管理できる、いわゆる「スマート系」の可変式ダンベルも増えていますが、スマホ通知から離れたい人にとっては、こうした連携機能付きの器具はむしろ逆効果になりうるという点です。
アプリを開く習慣ができてしまうと、そこから他の通知にも気を取られやすくなり、結局スマホを手放せなくなってしまいます。あえてダイヤルを回すだけで重量を切り替えられる、アプリ連携のないシンプルな可変式ダンベルを選ぶという発想は、意外と語られていないコツかもしれません。
- 2kg〜24kg程度の範囲でダイヤル調整できるタイプなら、片方だけで幅広い種目に対応できる
- ラックが一体化しているものを選ぶと、床に置いたまま重量を変えられるので操作の手間も減る
ちなみに筆者の場合、自宅にある器具の中でダンベルとベンチが一番買ってよかったと感じています。この二つだけで身体の多種多様な部位のトレーニングができ、器具を増やしすぎずに済んだのも大きな理由でした。
それでも続かない人は「仕組み」より「環境」を見直す
アナログ器具を揃えても、そもそもトレーニング自体を始めるモチベーションが続かない、という別の悩みもあると思います。ジムのように周りに人がいる環境がない自宅トレでは、一人でモチベーションを保ち続けること自体が想像以上に難しいというのは、多くの人が実感しているところではないでしょうか。
その場合は、スマホから離れる工夫だけでなく、そもそも短い時間で区切って達成感を得やすくする器具選びも合わせて検討してみると良いかもしれません。集中力が続かない人向け、短時間で区切れる自宅トレ器具の選び方では、時間の区切り方そのものにフォーカスした内容を扱っているので、こちらもあわせて読んでみてください。
まとめ
スマホ通知に集中を乱されやすい人にとって、対策の本質は「我慢する」ことではなく、そもそもスマホに触れる理由そのものを減らす器具選びをすることにあると思います。アナログタイマーで時間確認の手間をなくし、レジスタンスバンドで負荷確認をシンプルにし、可変式ダンベルもあえてアプリ連携なしのものを選ぶ。どれも小さな工夫ですが、積み重なると「気づいたら30分集中できていた」という感覚につながりやすくなります。
もちろん、これはあくまで一般的な傾向の話であり、誰にでも同じように当てはまるわけではありません。スマホでの記録が習慣化のモチベーションになっている人もいるはずなので、自分に合った距離感を探ってみるのが良いと思います。
よくある質問
Q. アナログタイマーとスマホのタイマー機能、結局どちらが正確ですか?
A. 精度自体はどちらも大きな差はないことが多いです。今回の記事で重視しているのは正確さよりも「操作のついでに他のアプリを開いてしまわないか」という点なので、精度よりも操作導線のシンプルさを基準に選ぶのがおすすめです。
Q. トレーニング記録は結局どこかに残したいのですが、スマホを使わない方法はありますか?
A. 手書きのトレーニングノートやカレンダーに簡単なメモを残す方法もあります。詳細なグラフ管理までは難しいですが、スマホを開く回数を減らしたい人には手軽な選択肢です。
Q. 可変式ダンベルはアプリ連携なしのものだと、重量調整の手間がかえって増えませんか?
A. ダイヤル式であれば、アプリを介さずその場で数秒程度で切り替えられる製品が多いです。むしろアプリを開いて連携待ちをする時間の方が長くなるケースもあるため、一概に手間が増えるとは言えません。
Q. レジスタンスバンドだけで、ダンベルの代わりになりますか?
A. 負荷のかかり方の仕組みが異なるため完全な代替にはなりませんが、研究でも同程度の筋力向上効果が示されているケースがあり、選択肢の一つとして検討する価値はあると思います。持病がある方や身体に不安がある方は、無理のない範囲で試すようにしてください。
Q. スマホを別の部屋に置いておくだけでも効果はありますか?
A. 通知に気づきにくくなるという意味では一定の効果が期待できますが、来客や宅配の呼び出しに気づけなくなるという別の不便さも出てきます。完全に手放すのが難しい場合は、まず今回紹介したようなアナログ器具で「触る理由」を減らすところから試してみるのも一つの方法です。
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