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筋トレを始めて2週間目くらいのタイミングで、「あれ、そういえばトレーニングの後って何かした方がいいの?」とふと気になったことはないでしょうか。
実際によくあるパターンがこれです。動画を見ながら腕立て伏せやスクワット(膝を曲げて腰を落とす、しゃがむような動きの種目です)を一通りやり終えて、汗を拭いて、そのままシャワーに直行。翌朝、脚がパンパンに張って階段を降りるのがつらい……。これ自体は誰にでも起こることで、悪いことをしたわけではないのですが、「クールダウン」という言葉を知らないまま自己流で終わらせていると、地味に体への負担が積み重なっていくことがあります。
この記事では、「クールダウンって聞いたことはあるけど、具体的に何をすればいいのか分からない」という、完全に振り出しの状態の人に向けて、意味と手順を整理していきます。
そもそも「クールダウン」って何のこと?
クールダウンとは、簡単に言うと運動を終えたあとに、心拍数や体温、興奮した神経を少しずつ落ち着かせるための時間のことです。
トレーニング中は心拍数が上がり、筋肉には血液がたくさん集まっている状態です。これをいきなり「はい終わり」で止めてしまうのではなく、5〜10分ほどかけて緩やかに平常運転に戻していくイメージですね。
似た言葉に「ウォームアップ(準備運動)」がありますが、こちらは運動の前に体を温める作業のこと。クールダウンはその真逆で、運動の後に体を落ち着かせる作業だと考えてもらえればOKです。ウォームアップのやり方については詳しくはこちらの記事も参考にしてください:筋トレ前の準備運動って何をすればいいの?器具なしのウォームアップ入門で詳しく扱っているので、そちらも合わせてどうぞ。
クールダウンをしないと何が起きる?
「別にやらなくても死ぬわけじゃないし」と思われるかもしれませんし、実際その通りです。クールダウンをしなかったからといって、翌日突然大変なことになるわけではありません。
ただ、実際に省略し続けていると、こんな小さな不調が積み重なりやすくなります。
- 運動直後に急に立ち上がるとクラっとする
- 筋肉が硬いまま固まって、翌日以降の可動域が狭く感じる
- 「なんとなく体がだるい」状態が長引く
これは、運動によって上がった心拍数や、緊張した筋肉・神経が、急停止によってうまく切り替わらないために起こると考えられています。逆に言えば、ここで少し時間を取ってあげるだけで、翌日の体の軽さが変わってくることがあるんですよね。
なお、「筋肉痛が来ないと効いていないのでは」という不安を持つ人も多いのですが、これはまた別の話です。気になる方はあわせて読みたい:筋肉痛が来ないのは効いていない証拠?初めての自宅トレで感じる不安をご覧ください。
具体的に何をすればいい?完全初心者向け3ステップ
難しいことは何もありません。以下の3つを、この順番で5〜10分だけやれば十分です。
ステップ1:深呼吸で呼吸を整える(1〜2分)
トレーニング直後は呼吸が浅く速くなっています。座るか立った状態で、鼻から4秒吸って、口から6秒くらいかけてゆっくり吐く、という呼吸を数回繰り返すだけです。これだけで気持ちも体もふっと落ち着きます。
ステップ2:静的ストレッチで筋肉を伸ばす(3〜5分)
「静的ストレッチ」とは、反動をつけずに、伸ばしたい筋肉をじわーっと20〜30秒キープする伸ばし方のことです(反対に、体を動かしながら伸ばすのは「動的ストレッチ」と呼ばれ、こちらは主にウォームアップで使われます)。
その日使った部位を中心に、太もも裏、ふくらはぎ、胸、肩あたりを順番に伸ばしていきましょう。痛気持ちいいくらいの強さが目安で、「痛い」と感じる手前で止めるのがポイントです。
ステップ3:フォームローラーで筋肉をほぐす(任意)
「フォームローラー」というのは、筒状の硬めのクッション素材の道具で、その上に体重を乗せて転がすことで、筋肉のコリをセルフマッサージのようにほぐすための器具です。太ももやふくらはぎをローラーの上に乗せて、体重をかけながらゆっくり前後に転がす、という使い方をします。
必須ではありませんが、あると「ストレッチだけでは物足りない」という部分をカバーしてくれるので、続けているうちに欲しくなる人が多い道具でもあります。
「ストレッチポール」ってフォームローラーと何が違うの?
ここ、初心者がかなり混乱しやすいポイントです。
「ストレッチポール」も見た目はフォームローラーとよく似た筒状の道具ですが、一般的にフォームローラーより太くて長いものを指すことが多く、体を横向きに寝かせて背骨に沿わせるように使い、背中や肩まわりの姿勢をゆるめる目的で使われることが多い道具です。
一方フォームローラーは、腕や脚などの限られた部位をピンポイントでゴリゴリほぐす用途で使われることが多いです。どちらが正解ということはなく、「背中や肩の張りが気になる人」はストレッチポール、「太もも・ふくらはぎのハリをほぐしたい人」はフォームローラー、というように用途で選ぶとイメージしやすいと思います。
クールダウン用マットは、今使っているものでいいの?
ここも初めて器具を買う人がつまずきやすいところです。「ヨガマット」と名前がついているものと「トレーニングマット」は、実は明確な線引きがあるわけではなく、名称も厚みも商品によってバラバラです。
商品ページを見るときは、名前よりも以下の欄を確認してみてください。
- 厚み:ストレッチや床に座る用途なら6mm〜10mm程度が扱いやすいとされています
- 素材:「TPE」「NBR」などと書かれた欄が素材表記です。TPEは軽くて跳ねにくく、NBRはクッション性が高めという傾向があります
- サイズ:横になってストレッチをするなら、最低でも自分の身長+10cmくらいの長さがあると窮屈さを感じにくいです
すでに筋トレ用のマットを持っているなら、わざわざクールダウン専用に買い足す必要はありません。兼用で問題ないので、まずは今持っているもので試してみてください。ヨガマットと筋トレマットの違いをもっと詳しく知りたい方はこの点については別記事でも詳しく解説しています:ヨガマットと筋トレマットの違いが分からない人への選び方も参考になります。
クールダウンにかける時間はどれくらいが目安?
厳密なルールはありませんが、トレーニング時間の1割〜2割程度が一つの目安になります。たとえば30分トレーニングしたなら、クールダウンは5分前後で十分ということですね。
「そんな時間ない」という日は、深呼吸とストレッチ2〜3種目だけでも構いません。完璧にやろうとして続かなくなるより、毎回ちょっとずつでもやる方が習慣として残りやすいという傾向は、運動全般の継続に関する話でもよく言われています。
よくある質問
Q. クールダウンをする時間がまったくない日はどうすればいい?
A. 深呼吸を10回するだけでも何もしないよりはましです。完璧を求めすぎず、「今日は呼吸だけ」という日があっても問題ありません。無理に時間を捻出しようとして筋トレ自体が続かなくなる方が本末転倒です。
Q. クールダウンとストレッチは同じものですか?
A. ストレッチはクールダウンの中に含まれる作業の一つ、というイメージです。クールダウンには呼吸を整えることやフォームローラーでほぐすことも含まれるので、ストレッチはその一部と考えてください。
Q. 筋トレ後すぐお風呂・シャワーに入っても大丈夫ですか?
A. 基本的には問題ないとされていますが、クールダウンで心拍数や呼吸を少し落ち着けてから入る方が、湯船に入ったときの立ちくらみなどを避けやすいと言われています。まずは深呼吸だけでも先に済ませておくと安心です。
Q. クールダウン中に音や振動は近隣に響きますか?
A. フォームローラーを転がす程度の音であれば、デッドリフトのような重量物を扱う動作に比べて振動は小さい傾向にあります。ただ、床に直接ゴロゴロと転がる動きは意外と響くこともあるので、心配な方はマットを厚めのものにする、床に近い姿勢で行うなどの工夫をしてみてください。
まとめ
クールダウンは、難しいテクニックではなく「運動後に体を落ち着かせるための短い時間」のことでした。深呼吸→静的ストレッチ→(余裕があれば)フォームローラーという3ステップを、トレーニング時間の1〜2割程度の時間をかけて行うだけで十分です。
最初から完璧を目指す必要はありません。まずは深呼吸とストレッチだけからでも始めてみて、慣れてきたらフォームローラーやストレッチポールといった道具を取り入れていく、というくらいの気軽さでちょうどいいと思います。
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