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筋トレを始めようとYouTubeやブログを検索していると、「これはコンパウンド種目なので週2〜3回」「アイソレーション種目は最後に回す」みたいな文章によく出くわします。
正直、この時点で「もう無理かも」と思ってブラウザを閉じた経験、ありませんか。筆者も編集部でリサーチをしていて、初心者向けと書かれているはずの記事なのに、説明なしで専門用語がバンバン出てくる記事が多いことに驚きました。
でも安心してください。この2つの言葉、実は「筋肉を何個同時に使うか」という、たったそれだけの違いを表しているだけなんです。今日はこの分類方法を、器具の名前も種目の動きも知らない状態からスタートして整理していきます。
コンパウンド種目って何?複数の関節・筋肉を同時に使う動き
コンパウンド種目とは、体の複数の関節(肩・肘・股関節・膝など、体が曲がる部分のことです)を同時に動かして、複数の筋肉をまとめて使う種目のことです。
例えば、椅子に座るときのように腰を落としてまた立ち上がるスクワットという、下半身全体を使う種目がこれにあたります。膝も股関節も同時に曲げ伸ばしするので、太ももだけでなくお尻や体幹の筋肉まで一緒に働きます。
同じように、両手を床につけて体を上下させる腕立て伏せという、胸を鍛える代表的な種目も、肘の関節と肩の関節を同時に使うのでコンパウンド種目に分類されます。
「1つの種目で色々な場所が一気に鍛えられてお得」というのが、コンパウンド種目のざっくりしたイメージです。
アイソレーション種目って何?1つの関節だけを動かす種目
一方のアイソレーション種目は、1つの関節だけを動かして、狙った筋肉だけをピンポイントで刺激する種目のことです。
代表例が、ダンベル(片手で持てる、鉄アレイのような形をした重りの道具のことです)を持って肘だけを曲げ伸ばしするアームカールという種目です。動くのは肘の関節だけで、他の部位はほとんど動きません。二の腕の前側(力こぶの部分)だけをじっくり追い込みたいときに使います。
isolate(分離する)という英単語からきている名前で、そのまま「筋肉を分離して鍛える種目」と覚えてしまえば早いです。
ここで初心者が意外と驚くポイントがあります。腕立て伏せは「腕を使っている感覚が強い」ので腕の種目だと思われがちですが、分類上は肩の関節も使うコンパウンド種目で、しかも主に鍛えているのは腕ではなく胸なんです。 種目名や体感だけで「どこを鍛えているか」を判断すると、こういうズレが起きやすいので注意が必要です。体の部位と種目の対応関係についてもっと知りたい方は、詳しくはこちらの記事も参考にしてください:胸?背中?脚?体のどこを鍛えているか分からない人の部位別入門も参考にしてみてください。
なぜこの分類を知っておくと便利なのか
「別に分類なんて知らなくても、なんとなくトレーニングすればいいのでは」と思うかもしれません。実際、その通りでもあるのですが、分類を知っておくとメニューを組むときの迷いが減るというメリットがあります。
単関節種目と多関節種目(コンパウンド種目とアイソレーション種目のこと)を比較したある研究では、どちらの種目も筋力・筋肉のつき方に効果があるとされつつ、種目の性質が異なることが指摘されています。つまり「どちらか一方だけが優れている」わけではなく、役割が違う道具として使い分けるものだと捉えるとしっくりきます。
具体的には、こんなイメージです。
- コンパウンド種目:短時間で全身をまとめて刺激したいとき向き。初心者が最初にやる種目のベースになりやすい
- アイソレーション種目:特定の部位だけをもう一段追い込みたいとき、または関節に不安があって大きな動きを避けたいとき向き
対策をしないまま「なんとなく気になった種目だけ」をやり続けていると、上半身ばかり鍛えて下半身が置いてけぼりになったり、逆に細かい部位ばかり気にして全身のバランスが偏ったりすることがあります。分類という物差しを一つ持っておくだけで、こうした偏りに気づきやすくなるんですよね。
そもそも種目名を見ても動きが想像できない、という段階の方は、あわせて読みたい:「プランク」「スクワット」って何をする動き?種目名がわからない人へも合わせて読んでおくと、この先の記事がぐっと読みやすくなるはずです。
初心者はどちらから始めればいい?
結論から言うと、完全に何もしていない状態から始めるなら、コンパウンド種目を中心に据えるのがおすすめとされることが多いです。
理由はシンプルで、1つの種目で複数の筋肉が同時に働くぶん、少ない種目数・少ない時間で体全体に刺激を入れやすいからです。一人暮らしで自宅の限られたスペース・時間の中でトレーニングする場合、これは結構大きなメリットになります。
慣れてきて「もう少し腕だけ、もう少しお尻だけ集中させたい」と感じ始めたタイミングで、アイソレーション種目を少しずつ足していく、という順番が無理のない進め方だと言われています。ただし、これもあくまで一般的な傾向の話であり、体の状態や目的によって最適な順番は変わってくるので、自分に合ったペースを探る意識は持っておいてください。
自宅で揃えるならこの3つ
種目の分類がわかったところで、自宅でどちらのタイプの種目もできるようにするための道具を紹介します。
- ダンベル:片手で持てる重りの道具で、握る部分(グリップ)と重りの部分が一体になっているものが主流です。商品ページを見るときは「重量(kg表記)」と「固定式か可変式か」の欄を必ず確認しましょう。スクワットのようなコンパウンド種目にも、アームカールのようなアイソレーション種目にも両方使える、一番汎用性の高い道具です
- レジスタンスバンド:ゴム製の帯やチューブ状の道具で、引っ張ることで筋肉に負荷をかけます。パッケージの「負荷(強度)」の欄を見て、色によって強さが分かれていることを確認しておくと選びやすいです
- 自重トレーニンググッズ:腹筋ローラーやプッシュアップバー(腕立て伏せの際に握る持ち手のことです)など、道具そのものが重りにならず、自分の体重を負荷として使うための補助道具です
編集部として器具の使用感を確認した限りでは、コンパウンド種目とアイソレーション種目のどちらもこなせる汎用性という点で、ダンベルと台(ベンチ)の組み合わせを最初に揃えておくと、あとから種目数を増やしやすいという声もあります。実際、運営者本人も自宅の器具の中ではダンベルとベンチの組み合わせが一番活躍していて、これだけで体の多くの部位をカバーできたと感じているそうです。逆に、ベンチプレス専用のバーや重りのプレートは、重量を追い込む用途に特化しすぎていて、一人暮らしの部屋で使うには扱いにくかったという話も聞きます。器具選びに迷ったら、まずは「両方の種目に使える道具かどうか」を基準にしてみるのも一つの手です。
まとめ
コンパウンド種目とアイソレーション種目の違いは、突き詰めると「同時に使う関節が1つか、複数か」というだけのシンプルな話です。
- コンパウンド種目:複数の関節を同時に使い、まとめて鍛えられる。スクワットや腕立て伏せなど
- アイソレーション種目:1つの関節だけを動かし、狙った部位を集中して鍛える。アームカールなど
- 初心者はまずコンパウンド種目を中心に、慣れてきたらアイソレーション種目を足していくのが無理のない進め方とされている
どちらが優れているという話ではなく、目的に応じて使い分ける道具のようなものだと捉えておくと、この先メニューを組むときの迷いがぐっと減るはずです。まずは自分がやろうとしている種目が、この2つのどちらに当てはまるのかを意識してみるところから始めてみてください。
種目の分類がわかったら、次は自分がどの部位を鍛えたいのかを整理してみるのもおすすめです。この点については別記事でも詳しく解説しています:プロテインの成分表示、どこを見ればいいか分からない人へも参考にしてみてください。
よくある質問
Q. コンパウンド種目とアイソレーション種目、どちらか片方だけやればいいですか?
A. どちらか一方だけでも運動としての効果は期待できますが、一般的にはコンパウンド種目をベースにしつつ、必要に応じてアイソレーション種目を足していく形が無理のない進め方とされています。時間がない日はコンパウンド種目だけに絞る、という使い方も現実的です。
Q. 同じ種目でもコンパウンドかアイソレーションか迷うことがあります
A. 判断に迷う種目も実際にあります。厳密な線引きよりも、「複数の関節が大きく動いているか」を目安にすると考えやすいです。分類そのものよりも、自分が今どこを鍛えたいかを意識することの方が大事だったりします。
Q. アイソレーション種目は初心者には不要ですか?
A. 不要というわけではありません。関節に不安があって大きな動きを避けたい場合や、特定の部位だけをもう少し追い込みたい場合には、アイソレーション種目の方が向いていることもあります。あくまで役割の違いなので、状況に応じて選んでください。
Q. ダンベル1組だけでコンパウンド種目とアイソレーション種目の両方はできますか?
A. できます。持ち方や体の使い方を変えるだけで、同じダンベルでもスクワット(コンパウンド)、アームカール(アイソレーション)の両方に対応できます。器具の重量が固定されている場合の対処法については、より詳しい内容はこちらへ:「漸進性過負荷」って何?ダンベル1組しかない人の対処法も参考にしてみてください。
Q. レジスタンスバンドでもこの分類は当てはまりますか?
A. 当てはまります。バンドを使ったスクワットのような動きはコンパウンド種目、バンドを使った肘の曲げ伸ばしのような動きはアイソレーション種目に分類できます。レジスタンスバンドでのトレーニングは、ダンベルなど従来の器具と比べても同程度の効果が得られる可能性があるとする研究報告もあり、器具を選ばず応用できる考え方だと言えます。
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