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先日、編集部の知人が「ベランダ用に」と折りたたみ式のステップ台を通販で購入したところ、届いて広げてみたら手すりの内側にギリギリ収まらず、斜めに置くしかなかった…という話を聞きました。商品ページには「奥行き60cm」と書いてあったのに、なぜこんなことが起きたのか。
答えは単純で、測っていたのが「器具の奥行き」だけで、「ベランダの使える奥行き」を測っていなかったからです。ベランダには手すりの内寸、避難ハッチ、エアコン室外機、物干し金具など、部屋の中にはない障害物がいくつも存在します。この記事では、ベランダで筋トレ器具を使う前に必ず確認しておきたい「奥行き」「耐荷重」「床材」の3つの数値と、その測り方に絞って解説していきます。
なお、器具の配置そのものの工夫や、そもそもベランダで筋トレしていいのかという規約面については、それぞれ詳しい記事がありますのでそちらを参照してください。
詳しくはこちらの記事も参考にしてください:室外機だらけのベランダでもできる筋トレ器具配置とスペース術
測らずに買うとどうなるか
ネット通販で器具を選ぶとき、私たちはつい「商品スペックの数値」だけを見て判断しがちです。でも実際に置くのはあなたの家のベランダであって、商品ページの写真の中の空間ではありません。
- 奥行きを測らずに買うと、手すりや窓のサッシに干渉してそもそも設置できない
- 耐荷重を確認せずに使うと、体重+器具の合計荷重がベランダの想定を超えて床面がたわむ・軋む
- 床材を確認せずに使うと、器具の脚やマットの摩擦で防水層が傷み、下の階への漏水につながる
いずれも「使い始めてから気づく」パターンが多く、特に3つ目は退去時の原状回復費用に直結する可能性があるので、賃貸暮らしの人ほど軽視できないポイントです。
1. 奥行きは「手すりの内寸」を測る
商品ページに書かれている奥行きは、あくまで器具単体のサイズです。ベランダで確認すべきは以下の3点です。
- 手すりの内側から掃き出し窓(サッシ)までの実寸
- 避難ハッチの蓋の位置(隣戸との共用部分。塞いではいけない)
- 室外機・給湯器の出っ張り分を差し引いた「実際に使える奥行き」
メジャーは伸ばした状態で数値がブレやすいので、壁面から水平に2箇所以上測って平均を取るとズレが少なくなります。特に賃貸のベランダは奥行き90〜120cm程度と決して広くないケースが多く、
のような器具を選ぶ場合も、使用時に開く「展開時奥行き」で必ず判断してください。折りたたんだ状態のサイズだけで選んでしまうと、使うたびに開ききれないという事態になりがちです。
2. 耐荷重は「体重+器具」の合計で考える
ベランダの床(バルコニー)には、建築基準法上の「積載荷重」の目安が設定されており、一般的な住宅では1平方メートルあたり180kg前後が目安とされています。ただしこれはあくまで一般的な数値であり、建物の構造や築年数によって差があるとされているため、正確な数値は管理会社や建築図面での確認が望ましいところです。
ここで見落とされがちなのが、「器具の耐荷重」ではなく「体重+器具の合計荷重が、その場所に集中してかかる」という点です。例えばケトルベルやステップ台のように接地面積が狭い器具は、同じ重さでも1点にかかる荷重(面圧)が高くなりやすく、経年劣化した防水シートに負担をかけやすいと言われています。
厳密な荷重を自分で計算するのは難しいので、まずは体重計で自分の体重を確認したうえで、
のような器具で実際の器具重量を測っておくと、合計荷重をおおまかに把握できます。数値をメモしておけば、管理会社に確認する際にも話がスムーズです。
3. 床材は「防水層の種類」と「劣化サイン」を確認する
ベランダの床は多くの場合、FRP防水やシート防水などで仕上げられています。素材ごとの耐久性や、雨風にさらされる中での劣化傾向については別記事で詳しくまとめているので、ここでは省略します。
あわせて読みたい:雨ざらしにしても傷みにくいベランダ筋トレ器具の素材選び
この記事で押さえておきたいのは、器具を置く前に「今の床材がどのくらい傷んでいるか」を自分の目でチェックするという視点です。具体的には以下を確認してみてください。
- 表面にひび割れ・膨れ・変色がないか
- 排水口(ドレン)周辺に苔や水たまりの跡がないか
- 歩いたときに「ふかふか」した感触がある箇所がないか(防水層の浮きの可能性)
これらが見られる場合、器具を置く前に管理会社へ相談するのが安全です。特に賃貸物件では防水層の補修は入居者の管理範囲外であることが多いため、「自分で直そう」とせず、まず報告することが原状回復トラブルを避ける近道になります。
床への直接の負荷を減らす意味では、器具の下に厚手の
を敷くという方法もよく取られています。ヨガマットは室内用のイメージが強いですが、屋外対応・耐水性をうたったモデルであれば、器具の脚と床材の間のクッションとして一定の役割を果たしてくれるとされています。
購入前チェックリスト
- 手すり内側からサッシまでの奥行きを実測した(2箇所以上)
- 室外機・給湯器・避難ハッチの位置を避けたスペースを確保した
- 自分の体重+器具重量の合計をおおまかに把握した
- 管理会社にベランダの積載荷重の目安を確認した(可能であれば)
- 床材にひび割れ・膨れ・水たまりがないか目視確認した
- 器具の下に敷くマットを用意した
まとめ
ベランダでの筋トレ器具選びは、部屋の中の器具選びとは前提が違います。商品ページのスペック表だけを信じるのではなく、自分の家のベランダの奥行き・耐荷重の目安・床材の状態という3つの数値を、購入前に自分の目と手で確認することが、遠回りに見えて一番確実な方法です。
数値を測るだけなら10分もかかりません。届いてから「置けなかった」「床が傷んだ」となる前に、ぜひ一度チェックしてみてください。
この点については別記事でも詳しく解説しています:家具移動不可の学生寮個室でできる筋トレ器具選び
よくある質問
Q. ベランダの耐荷重は管理会社に聞けば教えてもらえますか?
A. 物件によって対応は異なりますが、建築図面や管理規約に積載荷重の記載がある場合は教えてもらえることがあります。分からないと言われるケースもあるため、その場合は一般的な目安として言われている数値を参考にしつつ、重い器具の使用は控えめにするのが無難です。
Q. 折りたたみ式のステップ台は展開時と収納時、どちらのサイズを見ればいいですか?
A. 使用中に必要なのは展開時のサイズです。商品ページによっては収納時のサイズが大きく表示されていることもあるため、必ず「使用時(展開時)寸法」の項目を確認してください。
Q. ヨガマットを敷けば床材への負担はゼロになりますか?
A. ゼロにはなりません。マットはあくまで摩擦や局所的な圧力を和らげる補助的な役割であり、防水層そのものの劣化を防ぐものではないとされています。床材の状態確認自体は別途必要です。
Q. 賃貸で耐荷重オーバーが心配な場合、そもそも器具を置かない方がいいですか?
A. 明らかに耐荷重に不安がある場合や、床の劣化サインが見られる場合は、器具の使用を控えて管理会社に相談するのが安全です。個人差・物件差が大きい話なので、不安が拭えないときは無理をしない選択も一つの答えです。
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