自宅用トレーニングベンチの選び方、折りたたみと耐荷重の比較

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ダンベルを使ったトレーニングにひと通り慣れてくると、次にぶつかるのが「そろそろベンチが欲しいけど、何を基準に選べばいいのか分からない」という壁です。

編集部でリサーチをしていて意外だったのは、初めてベンチを買った人の失敗談の多くが「安さ」や「見た目」ではなく、折りたたみ機構の甘さ耐荷重の勘違いに集中していたことです。実際、自宅トレーニング器具の中で「ダンベルとベンチさえあれば身体の多くの部位を鍛えられる」という声がある一方、バーベルセットのように重量挙げに特化しすぎた器具は賃貸の一人暮らしでは持て余しがちだった、という体験談もあります。つまり「何を足すか」より「ベンチという土台をどう選ぶか」の方が、実は最初の分かれ道になりやすいんですよね。

この記事では、折りたたみ式と固定式(非折りたたみ)の違い、耐荷重表示の落とし穴、可変式ダンベルとの組み合わせ方まで、初めてベンチを検討する人が最低限おさえておきたいポイントを整理していきます。

なぜ「とりあえず安いフラットベンチ」で後悔する人が多いのか

初めてのベンチ選びでよくあるのが、フラット(水平)にしか倒れないベンチを最安値で選んでしまうパターンです。フラットベンチはダンベルプレスやダンベルロウには十分使えますが、インクライン(傾斜)角度がないと、大胸筋上部や肩に効かせる種目のバリエーションが一気に減ってしまいます。

  • フラットのみ:ダンベルプレス、ダンベルロウ、ヒップスラストなど
  • インクライン対応(3〜7段階):上記に加えてインクラインプレス、ショルダープレス系も可能

最初から角度調整ができるモデルを選んでおいた方が、後から「やっぱり買い替えたい」となりにくいというのは、リサーチしていて何度も見かけた共通点でした。

折りたたみ式と固定式、賃貸ならどっちを選ぶべきか

ここが今回いちばん伝えたいポイントです。多くの比較記事では「折りたたみ=省スペースで正解」と単純化されがちですが、実際にはトレードオフがあります。

固定式(非折りたたみ)のベンチ

  • フレームが一体構造で、フルパワーで押し引きしてもガタつきにくい
  • 座面・背もたれの角度調整もロックがしっかりしている製品が多い
  • デメリットは、部屋に常時置きっぱなしになること

折りたたみ式のベンチ

  • 使わない時は厚み15〜20cm程度まで畳めるものが多く、クローゼットや家具の隙間に収納しやすい
  • デメリットは、角度調整のロックピンや蝶番部分に構造上どうしても「遊び」が生まれやすいこと

安価な折りたたみベンチだと、インクライン角度を固定するピンが甘く、プレス動作の反動でわずかにベンチが沈み込む・角度がズレるという声も見かけます。重い重量を扱うなら、折りたたみ機構よりもロック部分の剛性を最優先で確認するのが、初めての一台選びでは特に大事なポイントです。

畳んで壁際に立てかけるタイプを検討している場合は、置き場所そのものの発想を変える手もあります。ソファ代わりに使えるデザインのベンチを選べば、そもそも「畳んで収納する」という手間自体をなくせるケースもあるので、家具を増やしたくない方は以下も参考にしてみてください。

詳しくはこちらの記事も参考にしてください:家具を増やせない1DK、トレーニングベンチをソファ代わりにする選び方

耐荷重表示で見落としがちな「合算」の罠

ベンチのスペック欄に「耐荷重150kg」と書いてあるのを見て、「自分の体重は65kgだから余裕」と判断してしまう人は少なくありません。ですが実際にベンチにかかる荷重は、自分の体重+持っているダンベルの重量の合計です。体重65kgの人が片手20kg×2本のダンベルプレスをすれば、瞬間的には100kgを超える荷重がベンチにかかることもあります。

耐荷重や防振ゴムといった専門用語の基礎的な意味については、すでに詳しく解説している記事があるのでそちらに譲りますが、購入前には「自分の体重+今後扱いたいダンベルの総重量」で必ず計算し直すという点だけは、この記事でも強調しておきたいところです。

あわせて読みたい:「耐荷重」「防振ゴム」って何?賃貸で器具選びに出る言葉集

可変式ダンベルとの組み合わせで選ぶベンチのスペック

ベンチ単体ではなく、可変式ダンベルとセットで考えると選び方の解像度が上がります。目安として、以下のようなスペックのベンチであれば、多くの可変式ダンベル(片方20〜32kg程度まで調整できるタイプ)との組み合わせでも安心感があります。

  • フレーム素材:スチール製、パイプ肉厚1.2mm以上
  • 耐荷重表示:200kg前後(自重+ダンベル重量の合算を見込んだ余裕のある数値)
  • 座面幅:28〜30cm前後(狭すぎるとバランスを取りにくい)
  • パッド:高密度ウレタンフォーム(へたりにくく、長期間座面の沈み込みが少ない)

可変式ダンベルは重量プレートを差し替える構造上、フルレンジで持ち上げる種目だと衝撃が集中しやすいため、耐荷重には余裕を持たせておくのが無難です。

収納・置き場所を最終決定する前に確認すること

ベンチを置く場所が決まっていない状態で購入すると、届いてから「思ったより奥行きがあって通路をふさぐ」という事態になりがちです。可変式ダンベルとプレートをまとめて収納できるラックを併用すれば、床置きの器具が散らからず、部屋の見た目もすっきりします。

ケトルベルなど他の器具も併用したいと考えている場合、重量帯や収納の考え方はベンチとはまた別の視点が必要になります。パーソナルジムを卒業して自宅トレーニングに移行する方向けに、重量選びと収納をまとめた記事もあるので参考にしてみてください。

この点については別記事でも詳しく解説しています:パーソナルジム卒業後に自宅で選ぶケトルベルの重量と収納

なお、自宅トレーニングは基本的に一人で行うことになるため、フォームを客観的にチェックしてくれる人がいません。レクリエーション目的でウェイトトレーニングを行う人を対象にした研究では、監督者がいない環境が傷害の多さと関連していたという報告もあります。ベンチを使ったプレス系種目は肩に負荷が集中しやすいので、無理に高重量を扱わず、フォームが崩れない範囲で少しずつ重量を上げていくことをおすすめします。

初めてのベンチ選びチェックリスト

購入前に、以下の項目を一通り確認しておくと失敗しにくくなります。

  • インクライン角度の調整段階は3段階以上あるか
  • 耐荷重は「自分の体重+扱いたいダンベルの総重量」を上回っているか
  • 折りたたみ式の場合、角度固定用のロックピンがガタつかないか(店頭やレビュー動画で確認)
  • 座面・背もたれのパッドの厚み・密度が十分か
  • 設置予定スペースの奥行き・幅を実際にメジャーで測ったか

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