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除雪機を仕舞ってから、部屋で膝が笑う
朝5時に起きて、除雪機のロープを何度も引いて、それでも終わらず最後はスコップで際の雪をかき出す。ようやく玄関前が片付いた頃には、もう腕が上がらないし、腰のあたりが妙に重い。そんな日の夕方、「今日は外に出られなかったから運動不足だな、少しトレーニングでもするか」と思ったのに、実際に体を動かしてみると膝が笑って全然力が入らない、という経験をしたことはないでしょうか。
新潟や北海道など豪雪地帯で一人暮らしをしていると、この「除雪はしたけど、運動はしていない気がする」という妙な感覚に悩まされることが多いと思います。実際には除雪作業自体がかなりの負荷を体に与えているんですが、それが「トレーニング」として自覚されにくいんですよね。この記事では、そのギャップにどう向き合うか、そして雪で外に出られない日を狭い部屋でどう過ごすかを、豪雪地帯ならではの事情に絞って考えてみます。
除雪の負荷を見誤ると、腰と肩が壊れる
まず前提として知っておきたいのが、除雪という作業は「軽い運動」ではなく、かなり高強度な部類の身体活動だということです。スコップに雪を乗せて持ち上げ、腰をひねって投げる、という動作を何十回・何百回と繰り返すわけですから、腰・肩・前腕に集中的な負荷がかかります。しかも雪質は日によってかなり変わり、湿って重い雪の日はさらに負担が増します。
これを「ただの家事」くらいに軽く見て、対策をしないまま毎朝繰り返していると、
- 腰の張りが翌日に抜けず、慢性的な痛みに変わっていく
- 片側の肩や腕だけを酷使して、左右の筋力バランスが崩れる
- 疲労がたまった状態で追加の筋トレをして、かえって体を痛める
といったことが起こりやすくなります。ここで大事なのは、「除雪した日=もう十分に運動した日」であって、追加でハードなトレーニングをする日ではないという視点です。この後で触れますが、これは案外見落とされがちなポイントだと思います。
除雪の日は「追い込まない」が正解かもしれない
ここが今回一番伝えたいところなんですが、除雪シーズンの宅トレは「筋力アップのために追い込む」という発想とはちょっと距離を置いた方がいいかもしれません。
というのも、除雪自体がすでに全身、特に下半身・体幹・前腕に強い負荷をかける運動になっているからです。そこにさらに高重量のトレーニングを重ねると、疲労が抜けきらないまま次の日の除雪に突入することになり、結果的にオーバーワーク気味になってしまう可能性があります。実際、筆者の自宅環境でもベンチプレス用のバーとプレートを揃えたことがあるのですが、賃貸の狭い部屋で使うには重量挙げに特化しすぎていて実用性が低く、正直失敗だったなと感じています。除雪シーズンのように「そもそも体が既に負荷を受けている日」には、あの手の大型・高重量器具は出番が少ないんですよね。
除雪明けの宅トレは「鍛える」より「使い過ぎた部位をケアし、使っていない部位を軽く動かす」くらいの温度感にとどめるというのが、この時期らしいバランスの取り方だと思います。
停電リスクも見据えた「電源不要」の器具選び
豪雪地帯特有の事情として無視できないのが、大雪による停電のリスクです。停電中は当然、電動のフィットネスマシンは動きません。だからこそ、除雪シーズンの部屋には電源不要で動かせる器具を最低限置いておくと安心感が違います。
具体的には、プッシュアップバー・レジスタンスバンド・アブローラーといった、コンセントを一切必要としない自重系・チューブ系の器具です。これらは軽量で収納もしやすく、停電中でも真っ暗な中でなければ普段通り使えます。
除雪明けで肩や腰が張っている日は、こうした器具で高負荷をかけるのではなく、レジスタンスバンドを使った軽めの可動域トレーニングに切り替えるくらいがちょうどいいバランスかもしれません。
有酸素運動は「マイルドに」折りたたみエアロバイクで
除雪自体は無酸素運動的な要素が強く、心拍数は上がるものの持続的な有酸素運動とは少し性質が違います。雪で外に出られない日が続くと、軽めの有酸素運動をする機会自体が減ってしまうので、その補完として折りたたみ式のエアロバイクを部屋に置いておくのも一つの手です。
選ぶ際の目安としては、
- マグネット負荷方式で、静音性が高く8段階程度の負荷調整ができるもの
- 使わないときは幅50cm前後まで折りたためるもの
- サドルの高さ調整幅が広く、身長に関係なく無理のない姿勢で座れるもの
このあたりを確認しておくと、除雪の負担が少ない日に軽く脚を回すだけの「アクティブレスト」として使いやすくなります。
外に出られない日が続くという状況自体は、豪雪地帯特有というわけではなく台風や大雨の日にも共通する悩みです。そのあたりの過ごし方については台風・大雨で外に出られない日の室内トレーニングでも詳しく触れているので、併せて参考にしてみてください。
フォームローラーで、腰と前腕の張りをリセットする
除雪シーズンに一番活躍するのは、正直なところ筋トレ器具よりもフォームローラーかもしれません。腰回り・臀部・前腕といった、除雪作業でとにかく使われる部位をゴロゴロと圧をかけてリセットするための道具です。
- 直径13〜15cm程度で、硬さは「ハード」よりも「ミディアム」を選ぶと、痛みが強すぎず継続しやすい
- 表面は凹凸のないなめらかなEVAフォームタイプが、初めて使う人には扱いやすい
- 長さ30cm前後のコンパクトタイプなら、クローゼットの隙間にも立てて収納できる
除雪明けの日は、追加のトレーニングをする代わりに、10分ほどフォームローラーで気になる部位をゆっくり圧迫するだけでも十分な意味があると思います。
立ち仕事で腰に負担がかかりやすい人向けのケア方法は、立ち仕事の美容師・販売員が帰宅後の腰痛を省スペース器具でケアする方法でも紹介しているので、除雪以外の日常的な腰の張りが気になる人はそちらも覗いてみてください。
まとめ
除雪シーズンの宅トレで一番大事なのは、「今日は外に出られなかったから運動不足を補わないと」と気負いすぎないことだと思います。除雪自体がすでに腰・肩・前腕に強い負荷をかける立派な身体活動なので、追加でハードなトレーニングを重ねるより、電源不要の軽い器具でのケアや、折りたたみエアロバイクでのマイルドな有酸素運動、フォームローラーでの張りのリセットに時間を使う方が、体への負担のバランスが取りやすいはずです。もちろん個人差があるので、自分の疲労感と相談しながら、無理のない範囲で調整してみてください。
よくある質問
Q. 除雪をした日でも筋トレはした方がいいですか?
A. 完全に休む必要はありませんが、除雪自体が高強度な身体活動になっているケースが多いので、同じ部位に追加で負荷をかけるよりは、軽い可動域運動やフォームローラーでのケアにとどめる方が無難だと言われています。疲労感が強い日は、無理に追い込まず休むという判断も大切です。
Q. 停電中でも使える筋トレ器具はありますか?
A. プッシュアップバーやレジスタンスバンド、アブローラーなど、電源を必要としない自重系・チューブ系の器具であれば停電中でも通常通り使用できます。ただし暗い中での運動は転倒などのリスクもあるので、照明が確保できる範囲で行うようにしてください。
Q. 折りたたみエアロバイクは下の階に振動が響きませんか?
A. マグネット負荷方式のモデルは比較的静音性が高いとされていますが、床の構造や設置環境によって伝わり方は変わります。気になる場合は防振マットを併用するとより安心です。
Q. 除雪明けに腰が痛いときはトレーニングを休むべきですか?
A. 痛みが強い場合は無理に動かさず、まずは安静にすることをおすすめします。軽い張り程度であればフォームローラーでのセルフケアが選択肢になりますが、痛みが続く・悪化する場合は自己判断せず、医療機関に相談することを検討してください。
Q. 除雪シーズンだけ器具を増やすのは無駄になりませんか?
A. 大型で重量のある器具は季節が終わると持て余しやすいので、この時期はコンパクトで電源不要な器具を中心に選ぶのがおすすめです。折りたたみ式やクローゼットに収まるサイズを選んでおけば、シーズンが終わった後も無理なく収納しておけます。
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