HIITだけじゃない「LISS」って何?音を気にせずできる有酸素の基本

HIITだけじゃない「LISS」って何?音を気にせずできる有酸素の基本|用語集のイメージ画像 用語集

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「有酸素運動を始めたいけど、HIITとかタバタって聞くと、なんか跳んだり叫んだりするイメージがあって腰が引ける」——実はこれ、編集部にもよく届く声なんですよね。SNSでもYouTubeでも「20分で追い込むHIIT」みたいなコンテンツばかりが目立つので、有酸素=激しい運動、という誤解が生まれやすいんだと思います。

でも実は、有酸素運動には全く対照的な、賃貸暮らしにこそ向いているタイプが存在します。それが今回紹介するLISS(リス)です。

LISSとは何か、まずは定義から

LISSは「Low Intensity Steady State」の頭文字を取った言葉で、日本語にすると「低強度で一定の状態を保つ運動」という意味になります。具体的には、心拍数をそこまで上げず、同じペースをだらだらと長めの時間続ける有酸素運動のことを指します。

代表例としてよく挙げられるのが、

  • ゆっくりめのウォーキング
  • 負荷を軽くしたエアロバイク
  • のんびりとしたペースのステッパー

といったもの。「頑張って追い込む」というより「無理なく続ける」ことに重心があるイメージです。

対して、HIIT(高強度インターバルトレーニング)は短時間で心拍数を大きく上げ下げする運動で、タバタ式って結局何?20秒運動10秒休憩の数字が分からない人へで紹介されているような、20秒全力+10秒休憩を繰り返すようなスタイルが典型です。

強度でいうと、LISSは一般的な目安として最大心拍数のおよそ50〜60%程度に留める運動とされています(この数値も個人差が大きく、あくまで一つの参考値として捉えてください)。

賃貸勢がLISSを選ぶべき、音以外の理由

有酸素運動と筋トレの違いそのものについては有酸素と筋トレって何が違うの?部屋でできる運動の整理入門で整理しているので、ここでは繰り返しません。この記事で伝えたいのは、「なぜLISSが賃貸において合理的な選択なのか」という一点です。

理由はシンプルで、LISSは強度を上げないぶん、着地の衝撃や体の反動が小さく、床や壁に伝わる振動そのものが少ないからです。HIITやジャンプ系の運動は短時間に大きなエネルギーを発生させるので、その分だけ床への衝撃も一点に集中しやすくなります。一方LISSは同じ運動量を出すのに時間はかかりますが、負荷が時間的に分散されるぶん、一つひとつの動作が生む振動自体が小さく済むわけです。

床衝撃音は空気を伝わる音とは違い、構造物そのものを振動として伝わっていく「固体伝搬音」だと指摘されていますが(出典: Norsonicの技術解説)、この固体伝搬音は動作が激しいほど発生しやすいと考えるのが自然です。LISSは、そもそもこの発生源を小さく抑えられる運動、と捉えると分かりやすいと思います。

「時間がかかる」は、賃貸ではむしろメリットになる

一般的にLISSのデメリットとして語られるのが「時間効率が悪い」という点です。HIITなら15〜20分で終わるのに、LISSだと30分〜1時間かかることも珍しくありません。

ただ、これを賃貸暮らしの目線で見直すと、実は評価が変わってきます。「短時間で激しく動いて音を集中させる」よりも「長めの時間で淡々と、音を分散させる」方が、隣室への配慮としては理にかなっているんですよね。もちろん深夜早朝の使用は避けるべきですし、その基本については他の防音系記事に詳しいので、ここでは繰り返しません。

実際にどう取り入れる?機材別の考え方

LISSは特別な器具がなくても、その場歩きや踏み台昇降のようなやり方でも実践できます。ただ、賃貸で継続しやすくするなら、静音性に配慮された機材を使うのも一つの手です。

エアロバイクは、負荷方式が磁力(マグネット式)のものだと、摩擦式に比べて駆動音が小さくなる傾向があります。ペダル回転数を一定に保ちやすいので、LISSの「一定の強度を保つ」という性質にも合っています。

ステッパーは、上下運動が主体なので、footprint(占有面積)が小さくて済むのが利点です。昇降式で可動範囲が調整できるタイプなら、強度を低く設定してLISSに向いたペースを作りやすくなります。

ウォーキングパッドは、いわゆる薄型のトレッドミルです。速度を時速3〜4km程度の「歩く」ペースに設定すれば、それだけでLISSの条件を満たせます。実は、駆動音について身構えていた経験があります。筆者の場合、以前トレッドミルを使い始めた際「この音で苦情が来るかもしれない」と不安だったのですが、実際にはそこまで問題にならなかった、ということがありました。もちろんこれは一例に過ぎず、機種や建物構造によって差が出る部分なので、購入前には静音性に関するレビューを確認しておくのがおすすめです。

なお、いずれの機材も、緩衝材(防振ゴムなど)は中〜高周波の音には効果を発揮しやすい一方、低周波の音への効果は限定的とされています。低強度の運動とはいえ、床への配慮はゼロにはできないので、防振・防音アイテムとの併用は継続する上での安心材料になると思います。

まとめ

LISSは、「低強度・一定ペース」というシンプルな定義を持つ有酸素運動のスタイルです。HIITのような激しい動きを避けたい人、隣室への音・振動が気になる賃貸暮らしの人にとっては、無理なく継続しやすい選択肢の一つになります。

「時間がかかる」という一般的なデメリットも、賃貸という文脈では「音が分散する」というメリットに転換できる、という視点は、この記事で一番伝えたかったポイントです。もちろん個人差もありますし、LISSだけが正解というわけでもありません。自分の生活リズムや住環境に合わせて、HIITとLISSを使い分けていくのが現実的だと思います。

よくある質問

Q. LISSは1回どのくらいの時間やればいいですか?

A. 明確な基準はありませんが、一般的には20分〜1時間程度を目安に、続けやすい範囲で行うケースが多いようです。最初から長時間を目指さず、10分程度から慣らしていくのも一つの方法です。

Q. LISSだけで体重が落ちますか?

A. LISSは消費エネルギーを積み重ねる運動の一つとされていますが、体重や体型の変化は食事内容や生活全体の影響も大きいため、LISSだけで結果を保証するものではありません。あくまで無理なく続けられる選択肢の一つとして捉えるのがよいと思います。

Q. LISSと普通のウォーキングは何が違うのですか?

A. 明確な境界線があるわけではありませんが、LISSは「心拍数を一定の低い範囲に保つ」ことを意識するのに対し、単なる散歩は特に心拍数を意識せず行うことが多い、という違いがあると言われています。実際にはかなり近い運動と考えて問題ありません。

Q. LISS中でも音を立てないための工夫はありますか?

A. 機材の速度や負荷を上げすぎない、着地を意識する動きを避ける、といった基本に加え、防振マットの併用が有効とされています。マットの選び方については他記事に詳しいので、そちらも参考にしてみてください。

Q. HIITとLISS、どちらから始めるべきですか?

A. 体力や生活音への配慮度合いによって答えは変わります。音を特に気にしたい人や運動初心者はLISSから、短時間で済ませたい人はHIITから試してみて、自分に合う方を選ぶのがよいと思います。

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