腕立て伏せが1回もできない人が最初に揃える補助グッズ

腕立て伏せが1回もできない人が最初に揃える補助グッズ|選び方ガイドのイメージ画像 選び方ガイド

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「よし、筋トレを始めよう」と思い立って、床に手をついて腕立て伏せの体勢を取ったものの、体を1cmも持ち上げられずにそのまま突っ伏してしまった——。実はこれ、運動経験がない社会人にはかなりよくある話です。膝をついた「膝つき腕立て伏せ」ですら1回もできず、「筋トレって自分には向いていないのかも」と落ち込んでしまう人も少なくありません。

でも安心してください。それは根性やセンスの問題ではなく、単純に今の筋力に対して腕立て伏せという種目の負荷が高すぎるだけ、というケースがほとんどです。この記事では、そんな「本当のゼロ地点」にいる人が、最初に何を揃えれば無理なく体を持ち上げられるようになるかを、具体的に解説していきます。

そもそも「膝つき腕立て伏せ」って何をする動き?

まず言葉の確認からいきましょう。腕立て伏せ(プッシュアップ)とは、うつ伏せに近い姿勢で両手を肩幅程度に床につき、腕の力で体を上下させる種目です。胸・肩・二の腕の裏側の筋肉を同時に使います。

このとき、つま先だけを床につけて体をまっすぐ支える通常のやり方はかなり負荷が高いため、初心者向けに膝を床につけて体を支える面積を増やすやり方があります。これが「膝つき腕立て伏せ」です。負荷を減らすための、いわば「簡易版」の腕立て伏せですね。

それでもできない、というのはなぜなのか。次で説明します。

なぜ「気合い」だけでは1回もできないのか

腕立て伏せは、自分の体重の一部を常に両腕だけで支え続ける種目です。運動経験がないと、普段の生活で腕にこれだけの負荷をかける機会がほとんどありません。荷物を持つ、扉を押す、といった動作とは負荷のかかり方がまったく違うんですよね。

さらに、体をまっすぐ保つには腕だけでなくお腹周りの筋肉(体幹)も同時に使う必要があります。「腕の力がない」だけでなく「姿勢を保つ力もない」という二重のハードルがあるため、いきなり床に手をついても1回も動かせない、というのはむしろ自然な結果なんです。

詳しくはこちらの記事も参考にしてください:筋トレ前の準備運動って何をすればいいの?器具なしのウォームアップ入門

対策なしで自己流を続けるとどうなるか

ここで「毎日やれば根性でできるようになるはず」と自己流を続けてしまうと、いくつかの問題が起きがちです。

  • 体を支えきれずに腰が反ったり落ちたりして、腰に負担がかかる
  • 手首を反らせた状態で全体重を受け止め続け、手首を痛める
  • 1回もできない状態が続き、数日〜数週間でモチベーションが尽きてやめてしまう

特に3つ目は深刻です。運動を始めたばかりの人が挫折してしまうのは珍しいことではなく、「できない」という経験が続くこと自体が継続の大きな壁になります。だからこそ、最初の数週間は「できる状態」を作ってあげる補助グッズが重要になってくるわけです。

最初に揃えたい3つの補助グッズ

ここからは、本当にゼロから始める人向けに、優先順位をつけて紹介していきます。

補助用レジスタンスバンド

レジスタンスバンドとは、ゴムのような伸縮性のある素材でできた輪っか状、または長い帯状の道具です。伸ばすときの反発力を筋トレの負荷として使うのが基本的な使い方ですが、腕立て伏せの補助としては少し変わった使い方をします。

具体的には、ドアの上部や柱などにバンドを引っ掛け、輪っかの中に体を通してお腹や腰の位置で体を支えてもらう形で使います。ゴムの反発力が体を上向きに押し返してくれるので、自分の体重の一部をバンドに預けながら腕立て伏せの動きを練習できるんですね。

レジスタンスバンドは、ダンベルなどの器具と比べても筋力向上の効果は同程度という報告もあり、初心者が最初に導入する道具としても十分な根拠があります。何より場所を取らず、丸めれば片手に収まるサイズなので、賃貸の狭い部屋でも気軽に始められます。

膝サポーター

膝つき腕立て伏せをやってみると、意外と最初につまずくのが「膝が痛い」という問題です。フローリングやマットの上で膝を床に押し当てる形になるため、体重が乗ると骨が当たって痛みを感じやすいんですよね。

膝サポーターは、クッション性のある素材(ネオプレンなど)でできた、膝に巻きつけて使う保護具です。腕立て伏せ用に作られたものでなくても、スポーツ用の薄手のサポーターであれば代用できます。「痛いから続けられない」という、筋力とは無関係な理由で挫折してしまうのはもったいないので、地味ですが優先度は高めです。

プッシュアップバー(実は後回しでいい理由)

プッシュアップバーとは、床に置いて両手で握り、その上に体を乗せて腕立て伏せを行うための、持ち手のついた器具です。手首を反らさずまっすぐの角度で握れるため、手首への負担が減るというメリットがあります。

ただし、ここで一つ知っておいてほしいことがあります。プッシュアップバーを使うと手の位置が床より高くなる分、体を下ろせる範囲(可動域)が広がります。可動域が広がるということは、その分だけ動きが深くなり、通常の腕立て伏せより負荷が高くなるんです。

つまり、1回もできない段階でいきなりプッシュアップバーを買ってしまうと、かえって難易度が上がってしまうことがあります。運営者自身も自宅トレを始めた当初、順番を考えずに器具を買い集めて、使わないまま放置してしまったものがいくつかありました。プッシュアップバーは「膝つき腕立て伏せが自力で5回前後できるようになってから」導入するくらいで、ちょうどいいと考えています。

あわせて読みたい:プッシュアップバーの選び方、硬いフローリングでも手首を守る一人暮らし向けガイド

買うときにパッケージのどこを見ればいいか

初めて器具を買う人にとって、通販サイトの商品ページはどこを見ればいいか分かりにくいものです。以下の3点は最低限チェックしておきましょう。

  • レジスタンスバンドは「耐荷重(kg)」の表示欄を確認する。体重よりやや余裕のある数値のものを選ぶ
  • レジスタンスバンドの素材欄に「天然ゴムラテックス」と書かれている場合、ゴムアレルギーがある人は避ける
  • 膝サポーターは「膝周囲サイズ(cm)」の対応表を見て、自分の膝周りの実測に近いものを選ぶ

特にバンドの耐荷重は、補助として体重の一部を預ける使い方をする場合、思っている以上に負荷がかかります。数値を確認せずに一番安いものを選ぶのは避けたいポイントです。

3グッズを使った段階的トレーニングの進め方

いきなり床での腕立て伏せを目指すのではなく、以下のような段階を踏むとハードルがぐっと下がります。

  • ステップ1:壁に両手をついて体を傾け、立った状態で腕立ての動きに慣れる
  • ステップ2:膝をつき、膝サポーターを装着した状態で、できる範囲だけ体を下ろす
  • ステップ3:ドアなどにバンドを引っ掛けて体を軽く支えてもらいながら、通常の腕立てに近い姿勢を練習する
  • ステップ4:バンドなしの膝つき腕立て伏せに移行する

この順番で進めれば、「1回もできない」という状態から抜け出すハードルは思っているより低いはずです。実際、活動的な中年男性を対象にした研究では、腕立て伏せを40回以上できる人はそうでない人に比べて、その後10年間の心血管系のリスクが低かったという報告もあります。もちろんこれは一つの調査結果に過ぎず、誰にでも当てはまるわけではありませんが、腕立て伏せという動きが単なる「見た目の筋トレ」以上の意味を持ちうる、という一つの視点として頭の片隅に置いておいてもいいかもしれません。

まとめ

腕立て伏せが1回もできないのは、根性の問題ではなく、単純に今の筋力と種目の負荷が合っていないだけです。焦って高機能なプッシュアップバーから揃えるのではなく、まずは負荷を減らす補助用レジスタンスバンドと、痛みで挫折しないための膝サポーターから手に取ってみてください。プッシュアップバーは、膝つき腕立て伏せが自力でできるようになったご褒美くらいの位置づけで十分です。

この点については別記事でも詳しく解説しています:筋トレの後は何をすればいいの?クールダウンの意味が分からない人へ

よくある質問

Q. 補助用レジスタンスバンドをドアに引っ掛けるのが不安です。他に固定する方法はありますか?

A. ドアに引っ掛ける方法が難しい場合、テーブルの脚や、しっかり固定された家具の脚に結びつける方法もあります。ただし家具が軽い場合は引っ張られて倒れる危険があるため、事前にバンドを軽く引いてみて家具が動かないか確認してから使うようにしてください。

Q. 膝サポーターがなくても、タオルやクッションで代用できますか?

A. 厚手のタオルを畳んで膝の下に敷く形であれば、応急的な代用は可能です。ただしトレーニング中にずれやすいため、継続して行うのであれば専用のサポーターの方が安定して使いやすいと感じる人が多いようです。

Q. 膝つき腕立て伏せが1回もできない場合、何から始めればいいですか?

A. 記事内で紹介したステップ1の「壁に手をついて行う立った状態の腕立て」から始めるのがおすすめです。負荷がかなり軽くなるため、運動経験がない人でも動きの感覚をつかみやすくなっています。

Q. どのくらいの期間で膝つき腕立て伏せができるようになりますか?

A. 個人差が大きいため一概には言えませんが、段階的なステップを踏みながら継続することで、数週間単位で変化を感じる人が多いようです。焦らず、できない日があっても気にしすぎないことが継続のコツです。

Q. バンドやサポーターを使っても全く体が持ち上がりません。それでも大丈夫ですか?

A. 補助グッズはあくまで負荷を減らす道具であり、魔法のように誰でも即座にできるようにするものではありません。数回試して難しいと感じたら、ステップをひとつ手前(壁を使う段階など)に戻して、無理のない範囲から再開してみてください。

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