「RPE」って何?きつさの感じ方が分からない人の強度ガイド

「RPE」って何?きつさの感じ方が分からない人の強度ガイド|用語集のイメージ画像 用語集

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YouTubeの自宅トレーニング動画を見ていたら、「はい、ここはRPE7くらいを目安にしてください」と言われて、画面の前で固まった経験はありませんか。

RPEも分からない、そもそも「きつい」の基準が自分でも分からない。何回やれば正解なのか、今日は頑張れているのか手を抜いているのか、判断する物差しがない。これは完全初心者が自宅トレを始めたときに、かなり早い段階でぶつかる壁だったりします。

この記事では、「RPE」という言葉の意味と、器具も種目名もまだよく分からない人が「今日の自分はどれくらい頑張ればいいのか」を判断できるようになるための考え方を、できるだけ噛み砕いて説明していきます。

RPEって何の略?まず言葉の意味から

RPEは「Rate of Perceived Exertion(きつさの自己採点)」の略で、日本語では「主観的運動強度」と訳されることが多い言葉です。

要するに、「今のこの動き、自分にとってどれくらいきついか」を、自分の感覚だけで0〜10(または6〜20)の数字にして採点する、という考え方のことです。

心拍数を測る機械があるわけでもなく、専門家が横にいて判定してくれるわけでもありません。「自分がどう感じたか」だけを頼りに数字をつける、というのがRPEの一番の特徴です。

一見、テキトウな指標に見えるかもしれませんが、これが自宅トレの初心者にとって、実はかなり使いやすい仕組みだったりします。理由は後ほど説明します。

RPEの数字の目安、こんな感じで捉えればOK

数字だけ見せられても分からないと思うので、目安を並べてみます。ここでの動きは腕立て伏せ(両手を床につき、体を一直線に保ったまま腕を曲げ伸ばしする種目です)を例にします。

  • RPE10:もう1回も動けない。限界。フォームも崩れてくる
  • RPE8〜9:あと1〜2回ならできそうだけど、正直きつい
  • RPE6〜7:あと3〜5回くらいは余裕がある。ちょっと汗ばむ程度
  • RPE4〜5:まだまだ楽にできる。ウォームアップくらいの感覚

初心者のうちは、この数字を厳密に当てにいく必要はありません。「今のセット、限界に近かったか、まだ余裕があったか」を大まかに振り分けられれば、それで十分です。

なぜ回数だけでは強度が分からないのか

「10回やったから今日はしっかり追い込めた」と思っていても、それは必ずしも正しくありません。ここがRPEという考え方が生まれた理由でもあります。

同じ「腕立て伏せ10回」でも、人によって、その日の体調によって、きつさの感じ方はまったく違います。ある研究では、活動量が多い中年男性を対象に腕立て伏せの実施能力を調べたところ、40回以上できる人と10回未満しかできない人の間で、その後の心血管疾患リスクに大きな差があったという報告もあります(Yang J, et al. JAMA Netw Open. 2019)。これはあくまで一つの観察結果であり、「腕立て伏せの回数が多ければ健康」と単純に言い切れるものではありませんが、少なくとも「同じ10回」が人によって全然違う意味を持つ、という一つの例として参考になる話だと思います。

つまり、「回数」という客観的な数字と、「きつさ」という主観的な感覚は、別の軸で見る必要があるんですよね。RPEは、この「回数だけでは見えないきつさ」を可視化するための、いわば感覚の翻訳ツールだと考えると分かりやすいかもしれません。

セット数や回数の考え方自体がまだピンとこない場合は、「3セット10回」って何?数字の意味が分からない完全初心者へも合わせて読んでみてください。

初心者がRPEを使う一番シンプルな方法

理屈が分かっても、実際どう使えばいいのか分からないと意味がありません。おすすめの使い方はこうです。

  • 種目を1セットやってみる(例:スクワットという、椅子に座るように腰を落として立ち上がる動きを繰り返す種目)
  • セットが終わった直後に「今、あと何回いけそうだったか」を自分に聞く
  • あと5回以上いけそうならRPE5〜6、あと1〜2回ならRPE8〜9、と当てはめる
  • 次のセットで、回数や動きの深さを微調整する

これを毎回、数字を厳密に記録する必要はありません。「今日はちょっと余裕がありすぎたから、次はもう少し追い込もう」くらいのざっくりした振り返りで十分機能します。

ちなみに、「追い込む」「限界まで」という言葉自体の感覚がまだよく分からない、という人は、「追い込む」「オールアウト」って何?初心者が戸惑う強度の目安の記事も参考にしてみてください。RPEはその「追い込み具合」を数字に翻訳するためのツール、という位置づけです。

感覚だけに頼るのが不安な人は数字の補助を使う

RPEはあくまで主観です。「自分の感覚を信じてください」と言われても、初心者のうちはその感覚自体に自信が持てないのも当然だと思います。

そういう場合は、心拍数という客観的な数字を、感覚の裏付けとして使うのがおすすめです。スマートウォッチを腕に着けておくと、運動中の心拍数がリアルタイムで表示されるので、「きついと感じたときに、実際に心拍数も上がっているか」を確認できます。

購入するときは、パッケージや商品ページの「心拍センサー」「バッテリー駆動時間」の欄を必ず確認してください。特にトレーニング中に使う前提なら、運動モードの有無装着時のズレにくさが書かれているかもチェックポイントになります。

数字と感覚を両方見比べていくと、だんだん「このきつさが自分にとってのRPE7くらいか」という感覚がつかめるようになってきます。これは筆者自身、一人でトレーニングを続けるなかで感覚だけを頼りにするとモチベーションが揺らぎやすいと感じた経験があり、数字という外部の物差しがあると気持ちが安定しやすいと感じた部分でもあります。

自宅トレの土台として揃えておきたいもの

RPEを試すにも、まずは動く場所と最低限の道具が必要です。フローリングに直接寝転がったり手をついたりすると、床が硬くて痛みを感じることがあるので、厚みのあるマットを1枚敷いておくと動きに集中しやすくなります。

また、器具がまったくない状態からでも、腕立て伏せやスクワットのような自重トレーニング(自分の体重だけを負荷として使う種目です)でRPEの練習は十分できます。慣れてきて負荷を微調整したくなったら、コンパクトに収納できる自重トレーニング器具を1つ追加してみるのもいいと思います。

まとめ

RPEは、心拍計のような専門機器がなくても、「今のこの動きがどれくらいきついか」を自分の感覚で数値化するための考え方です。回数という客観的な数字だけでは見えない、その日の体調や個人差を補ってくれるツールと考えると分かりやすいと思います。

厳密な採点を目指す必要はありません。「もっと余裕があったな」「今日は限界に近かったな」という大まかな振り返りができれば、それだけでトレーニングの質は少しずつ整っていきます。自分に合った感じ方のペースで、無理なく取り入れていってください。

よくある質問

Q. RPEって毎回記録した方がいいんですか?

A. 必須ではありません。記録すると変化が見えやすくなりますが、初心者のうちは「今日はきつかった/余裕があった」という感覚を毎回振り返るだけでも十分な効果があると言われています。

Q. RPEの数字は種目ごとに変わりますか?

A. はい、同じ日でも種目によってきつさの感じ方は変わります。腕立て伏せではRPE8でも、スクワットでは同じ体感がRPE6になる、ということは普通にあります。種目ごとに感覚を分けて考えて問題ありません。

Q. RPEが分からないうちは何を目安にすればいいですか?

A. 最初は「あと何回いけそうか」だけを基準にしてみてください。あと5回以上いけそうなら軽め、1〜2回でギリギリなら強め、というざっくりした2段階の判断からスタートするのがおすすめです。

Q. スマートウォッチがないとRPEは使えませんか?

A. いいえ、RPEはもともと機器なしで使うための指標なので、なくても問題ありません。あくまで感覚に自信が持てない人向けの補助として使うイメージで大丈夫です。

Q. RPEが高い日が続くと、オーバートレーニングになりませんか?

A. 高いRPEの日が続くと疲労が蓄積しやすいとは言われています。毎回RPE9〜10ばかりにならないよう、軽めの日も混ぜてバランスを取ることが一般的に推奨されています。

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