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「今日から筋トレ始めるぞ」と意気込んで、YouTubeで見つけた「初心者向け10分宅トレ」を再生してみた。でも、インストラクターの動きに全然ついていけない。次の種目に切り替わったと思ったら、もう画面の中では次の動きが始まっていて、結局何をしていいか分からないまま動画だけが終わっていく——。
こういう経験、実はかなり多くの人がしています。新社会人になって一人暮らしを始め、「よし運動でもするか」と軽い気持ちで動画を開いた結果、5分も経たずに一時停止ボタンを連打することになった、という声はよく聞く話です。
これ、あなたの運動神経や根気が足りないからではありません。そもそも「動画についていく」という前提自体に、無理があるケースが多いんですよね。
そもそもYouTube動画は初心者向けに作られていない、という事実
ちょっと意外に思うかもしれませんが、多くの「初心者向け」を謳う宅トレ動画は、実は視聴者を飽きさせないための編集が優先されています。テンポよく種目が切り替わり、インストラクターは息継ぎのタイミングまで計算されたような滑らかな動きをする。これは動画として「見やすい・続けて見たくなる」ように作られているからで、視聴者が実際にその場で正確に真似できるかどうかは、二の次になりがちなんです。
つまり、ついていけないのは当然といえば当然。動画のテンポは「見る人」のために最適化されていて、「初めてその動きをする人」のためには最適化されていない、という構造的なズレがあるわけです。
このズレに気づかないまま「自分は運動が向いていないのかも」と挫折してしまうのは、正直かなりもったいないことだと感じます。
まず「動画に合わせて動く」という発想をやめる
対策はシンプルで、動画を「同時に真似るもの」ではなく「メニュー表」として使うという発想に切り替えることです。
具体的にはこんな手順です。
- まず動画を一度、手を止めて最後まで眺めるだけ見る(真似しようとしない)
- 出てきた種目名をメモに書き出す(腕を伸ばして体を上下させる「腕立て伏せ」、脚を曲げ伸ばしして腰を落とす「スクワット」など、動画内で紹介された動きの名前と大まかな動作を控える)
- 動画の再生速度や切り替えタイミングは無視して、自分のペースで1種目ずつ試す
「3セット10回」の指示も、実は聞き流していい
動画の中で「はい、これを3セット、各10回やってください」と言われても、そもそも「セット」や「回数」の意味が分からなければ、ついていけないのは当たり前です。これは決して恥ずかしいことではなく、誰もが最初は通る疑問です。数字の意味については「3セット10回」って何?数字の意味が分からない完全初心者へで詳しく説明しているので、こちらを先に読んでおくと、動画の指示が急に分かりやすくなるはずです。
動画のテンポを「自分のペース」に変える3つの道具
動画に合わせるのをやめたら、次は「自分のペースを作る」ための準備です。ここで役立つのが以下の3つです。
1. インターバルタイマー
動画の切り替わりタイミングを無視して、自分で「今から30秒動く、30秒休む」というリズムを作れるようにします。スマホのタイマーでも代用できますが、画面を見なくても音や振動で分かるものだと、動作中に画面を確認する手間が省けて安全です。購入時は「セット数の設定ができるか」「音量調整ができるか」というパッケージや商品ページの記載を確認しておくと、賃貸でも使いやすいものが選びやすくなります。
2. 自重トレーニング用のマット
床に直接座ったり寝転んだりする動きが多いため、ある程度厚みのあるマットがあると安心です。ちなみに「ヨガマット」と「トレーニングマット」は似ているようで、想定されている用途が少し違います。ヨガマットは主に薄手で滑りにくさ重視、トレーニングマットは厚み10mm前後でクッション性や防音・防振を重視したものが多い傾向にあります。防音面の詳しい選び方は他の記事に譲りますが、まずは厚みのある1枚があるだけで、動きへの心理的なハードルはかなり下がります。
3. フィットネスアプリ
動画に合わせるのではなく、「今日やった種目と回数」を自分で記録していくためのアプリです。動画通りに完璧にこなせなくても、自分のペースでできたことを記録に残せると、続けるモチベーションになりやすいです。動画の再生画面ではなく、自分の記録画面を見ながらトレーニングする、という順番に切り替えることが、実はこの記事で一番伝えたいポイントです。
「毎日1セットだけ」から始めるという考え方もある
海外の研究プロトコルの中には、腕立て伏せやロウイング(体を引き寄せる動き)、スクワットのような基本動作を、平日毎日「1セットだけ」行うという習慣化重視のプログラムを検証しようとしたものもあります。動画のテンポについていく必要も、何セット・何回という細かい計算をする必要もなく、「決まった時間に1セットだけやる」というシンプルな枠組みです。
もちろんこれは研究段階のプログラムの一例であり、誰にでも同じ効果が保証されているわけではありません。ただ、「動画に振り回されず、まず1種目・1セットからでいい」という考え方自体は、YouTube動画についていけずに挫折しがちな人にとって、心理的なハードルを下げるヒントになるかもしれません。
一人でやることの難しさも正直に受け止める
ジムのように周りに人がいる環境と違い、自宅トレーニングは基本的に一人です。動画の中のインストラクターも、実際にはあなたの動きを見ているわけではありません。モチベーションを保ちにくいのは自然なことで、これは運動経験のあるなしに関係なく、多くの人が感じる悩みです。だからこそ、動画に完璧に合わせようとするより、自分のペースで記録を積み重ねていく方が、長い目で見ると続けやすいと感じます。
まとめ
YouTube動画についていけないのは、あなたの体力や根気の問題ではなく、動画自体が「見せるため」に編集されているという構造的な理由が大きいです。まずは動画を「同時に真似るもの」から「メニュー表」に位置づけを変え、インターバルタイマーやフィットネスアプリで自分のペースを作ることから始めてみてください。種目名や数字の意味が分からないという場合も、恥ずかしがらずに一つずつ確認していけば大丈夫です。
よくある質問
Q. 動画の速度を0.5倍速にして真似すればいいですか?
A. 一つの方法ではありますが、再生速度を落としてもインストラクターの呼吸のタイミングや動きの流れ自体は変わらないため、根本的な解決にはならないこともあります。それよりも、動画は一度種目を確認するためだけに使い、実際の動作は自分のタイマーに合わせて行う方がスムーズなことが多いです。
Q. 動画の順番通りに種目をこなさないといけませんか?
A. 必ずしもそうではありません。動画の中で紹介されている種目のうち、自分ができそうなものから1つだけ試してみるのでも十分です。慣れてきたら少しずつ種目を増やしていけば良いので、最初から全部をこなそうとする必要はありません。
Q. インターバルタイマーはスマホの標準タイマーではダメですか?
A. 標準タイマーでも代用は可能です。ただ、セット数を続けて設定できなかったり、動作中に画面操作が必要になったりすることがあるため、専用のインターバルタイマーの方がストレスなく続けやすいという人も多いです。
Q. フィットネスアプリは何を記録すればいいですか?
A. 最初は「やった種目名」「できた回数」「かかった時間」くらいのシンプルな記録で十分です。完璧に記録しようとするとそれ自体が負担になってしまうので、続けられる範囲で書き留めることを優先してください。
Q. 動画を見ずに始めるのもアリですか?
A. アリです。動画はあくまで種目のイメージをつかむための参考資料の一つに過ぎません。文字と写真だけで種目を理解できるなら、それでも問題ありませんし、自分に合った情報源を選べば良いと思います。
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