健康診断で運動不足を指摘された人のための『心拍数・ゾーン2』超入門

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健康診断の結果表に赤字で「運動不足」「軽度肥満」と書かれているのを見て、ちょっと固まってしまった経験はないでしょうか。特に何も自覚症状がないのに、数字だけでそう言われると、正直どうしていいか分からなくなりますよね。

「じゃあ運動しよう」と思ってSNSやニュースを見ると、今度は「心拍数トレーニング」「ゾーン2」といった聞き慣れない言葉が出てきて、余計に腰が引けてしまう。ジムに通う時間もないし、そもそも心拍数を測るってどうやるの?という状態の方も多いはずです。

この記事では、フィットネス用語を一切知らない前提で、「心拍数」と「ゾーン2」がそもそも何を指しているのか、そして狭い自宅でどう実践すればいいのかを、できるだけかみ砕いて説明していきます。

そもそも「心拍数」「ゾーン」って何のこと?

まず言葉の意味からいきましょう。

心拍数とは、1分間に心臓が何回ドクンと拍動するかを表す数字です。安静にしているときの心拍数はだいたい1分間に60〜80回程度と言われていますが、これも個人差があります。運動をすると心臓が体中に血液(酸素)を送るために忙しく働くので、この回数が上がっていきます。

ゾーンというのは、この心拍数の上がり具合によって運動の強度をいくつかの段階に分けたものです。だいたい「ゾーン1(かなり楽)」から「ゾーン5(限界に近い全力)」までの5段階で表現されることが多く、その中のゾーン2というのが、いわゆる「ちょっと息が上がるけど、隣の人と会話はできるくらい」の中くらいの強度を指します。

自分の心拍数がどのゾーンに入っているかを大まかに知るために、「220から自分の年齢を引いた数字」を大体の最大心拍数の目安とし、その数字の60〜70%程度がゾーン2の範囲とされることが一般的です。ただしこれはあくまでざっくりした計算式であり、体質や体調によって実際の数値とはズレることも多いので、「だいたいこのあたり」という目安程度に捉えておくのが良さそうです。

なぜ「運動不足指摘」の人にゾーン2が向いていると言われるのか

ゾーン2がよく紹介される理由は、シンプルに言うと「きつすぎないので続けやすい」からです。

運動不足を指摘された方がいきなり激しい運動を始めると、翌日筋肉痛でつらくなったり、息が上がりすぎて「もう嫌だ」となったりして、三日坊主で終わってしまうケースが少なくありません。一方でゾーン2程度の強度であれば、テレビを見ながらでも会話をしながらでもこなせる負荷感なので、心理的なハードルがぐっと下がります。

実際、運動を習慣化するための研究の中には、毎日決まった時間に無理のない量だけ体を動かす「習慣化ベース」のプログラムを検証しているものもあります。ゾーン2の考え方も、これに近い発想と言えるかもしれません。「継続できる強度を、継続できる頻度でやる」という点が、何よりも大事にされている部分です。

もちろんこれは一般的な傾向の話であり、体質や持病の有無によって適切な強度は変わってきます。不安がある場合は、無理に自己判断せず医師に相談してから始めるようにしてください。

自分の心拍数、どうやって測ればいいの?

ここで多くの人がつまずくのが、「そもそも心拍数ってどうやって知るの?」という点です。

指先で脈を測って数える方法もありますが、運動しながらだと現実的ではありません。そこでおすすめなのが、心拍計付きのフィットネストラッカーです。腕時計のように手首に装着するタイプで、多くの製品は光学式心拍センサー(PPGセンサー)という、緑色や赤色の光を皮膚に当てて血流の変化を読み取る仕組みを搭載しています。

初めて購入する際は、商品ページやパッケージの以下の欄をチェックしてみてください。

  • 「心拍数測定」または「HR(Heart Rate)」の記載があるか(歩数計機能しかない製品もあるため)
  • 「連続測定」か「都度測定」か(運動中ずっと数値を追いたいなら連続測定タイプが向いています)
  • バッテリー持続時間(1回の充電で何日使えるか)
  • 防水等級(IPX〇〇)の表記(汗をかく運動なら必須の項目です)

記録をつけること自体が続かないという方も多いので、そのあたりの選び方は一人トレの記録が続かない人のためのフィットネストラッカー選びも参考にしてみてください。

狭い部屋でゾーン2をやるなら何をすればいい?

ここまでで「ゾーン2=ちょっと息が上がる程度の有酸素運動」ということが分かったと思いますが、では具体的に部屋で何をすればいいのか。ジャンプしたり走ったりする必要はありません。

ミニステッパーという、足を交互に上下させて階段を上るような動きを繰り返す小型器具であれば、その場に立ったまま、テレビを見ながらでもゾーン2程度の強度を作りやすいのが特徴です。サイズはコンパクトなもので幅40cm×奥行30cm前後、耐荷重100kg前後の製品が多く、一人暮らしのワンルームでも置き場所に困りにくいです。

もう少し強度を上げたい、あるいは座って安定した姿勢で行いたい場合は、コンパクトエアロバイクという、サドルに座ってペダルを漕ぐタイプの小型自転車型器具も選択肢になります。折りたたみ式で幅50cm程度に収まるモデルや、駆動音を抑えたマグネット負荷式のモデルもあり、集合住宅でも比較的使いやすいとされています。

どちらの器具を使う場合も、「歌は歌えないけれど、会話は途切れずにできる」くらいのペースを保つのが、ゾーン2の実践における一番分かりやすい目安です。心拍数を細かくチェックしなくても、この感覚さえ覚えておけば、大きく外れることは少ないはずです。

なお、夜間や早朝に器具を使う場合の音や振動への配慮については、既にサイト内で詳しく扱っている内容があるので、ここでは簡単に触れるだけにしておきます。運動を始めたばかりの頃はつい夢中になって時間を忘れがちですが、筆者自身、以前深夜にトレーニングをしていて階下から連絡をいただいた経験があり、それ以来時間帯にはかなり気をつけるようになりました。ステッパーの防音対策については座りっぱなしで脚がむくむ在宅勤務者のステッパー選びでも触れているので、あわせて確認してみてください。

まとめ

健康診断で「運動不足」と指摘されたとき、いきなりハードなトレーニングを始める必要はありません。むしろゾーン2のような、会話ができる程度の中強度の有酸素運動を、無理のない頻度で続けることのほうが、継続のしやすさという点では理にかなっていると言えそうです。

心拍数の測定は最初はハードルが高く感じるかもしれませんが、フィットネストラッカーを一つ用意してしまえば、あとは数値と体感を照らし合わせながら「自分にとってのゾーン2」を探っていくだけです。まずは無理のない範囲で、体を動かす習慣を作るところから始めてみてください。

よくある質問

Q. ゾーン2の運動は1日何分くらいやればいいですか?

A. 明確な正解があるわけではありませんが、無理なく続けられる時間から始めるのが良いとされています。最初は10〜15分程度から試してみて、体調や余裕に合わせて少しずつ伸ばしていく形で問題ありません。

Q. スマートフォンのアプリだけで心拍数は測れませんか?

A. カメラを使って心拍数を推定するアプリも存在しますが、運動しながら操作するのは現実的ではなく、精度についても製品によってばらつきがあります。継続的に使うのであれば、手首に装着するタイプのフィットネストラッカーのほうが実用的です。

Q. 心拍数が思ったより上がらないのですが、効果がないということですか?

A. 心拍数の上がり方には体質や体調による個人差があります。数値だけにとらわれすぎず、「会話はできるけどやや息が弾む」という体感を目安にしてみてください。数値と体感が大きくズレていて不安な場合は、医師に相談することをおすすめします。

Q. ミニステッパーとエアロバイク、どちらから始めるべきですか?

A. どちらが優れているというより、置き場所や使い方の好みで選んで問題ありません。立ったまま短時間で済ませたい方はミニステッパー、座って安定した姿勢で運動時間を確保したい方はエアロバイクが向いている傾向があります。

Q. 運動中に胸の痛みやめまいを感じたらどうすればいいですか?

A. その場合はすぐに運動を中止してください。健康診断で指摘を受けた方は特に、激しい症状が出た場合は自己判断で様子を見ず、医療機関に相談することを優先してください。

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