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自宅で腕立て伏せに挑戦してみたら、5回目あたりで顔が真っ赤になって、頭がクラクラした——。そんな経験、ありませんか。
実はこれ、筋肉の疲労というより「呼吸を止めていた」ことが原因である場合が多いんです。誰かに教わる機会がないまま独学で始めると、動きに集中するあまり無意識に息を止めてしまい、それが原因で余計にきつく感じてしまうことがよくあります。この記事では、筋トレ初心者が最初につまずきがちな「呼吸のタイミング」について、基本のルールから種目ごとの考え方まで整理していきます。
呼吸を止めたままトレーニングするとどうなる?
まず知っておきたいのは、息を止めて力むこと自体が悪いわけではないということです。重い荷物を持ち上げるとき、無意識にグッと息を止めた経験がある人は多いはずです。あれは「バルサルバ法」と呼ばれる、お腹に圧力をかけて体幹を安定させる自然な反応です。
ただし、これを筋トレの1回1回、しかも何十秒も続けてしまうと話は別です。
- 血圧が一時的に上がりやすくなる
- 酸素が体に行き渡りにくくなり、めまいやふらつきを感じやすくなる
- 力みすぎてフォームが崩れ、狙った筋肉に効きにくくなる
特に一人暮らしで自宅トレを始めたばかりの人は、誰にも「顔色悪いよ」と指摘してもらえません。軽いめまい程度で済めばいいですが、立ちくらみでバランスを崩して転倒するリスクもゼロではないので、呼吸のクセは早めに直しておいた方が安心です。
基本ルールは「力を入れるときに吐く」
初心者がまず覚えておきたい基本は、シンプルにこれだけです。
力を入れる(きつい)瞬間に息を吐き、力を抜く(戻す)瞬間に息を吸う
これは「筋肉が縮む方向に動くときは吐く」と言い換えることもできます。なぜこの順番がいいのかというと、息を吐くときはお腹や胸まわりの力を自然に使いやすく、逆に息を吸いながら力むと胸郭が広がった状態のままになり、体幹が不安定になりやすいからです。
具体的な種目で見てみましょう。
- スクワット(膝を曲げて腰を落とし、また立ち上がる、しゃがむ動きを繰り返す種目です):しゃがむときに吸って、立ち上がるときに吐く
- 腕立て伏せ(床に手をついて体を支え、腕を曲げ伸ばしして体を上下させる種目です):体を下げるときに吸って、押し上げるときに吐く
「きつい動き=吐く」と覚えておけば、種目が変わっても応用が利きます。
詳しくはこちらの記事も参考にしてください:「フォームが大事」ってどういう意味?初心者向け姿勢の見方
見落とされがちな例外「プランクは呼吸のタイミングがない」
ここまで「吐く・吸う」のタイミングの話をしてきましたが、実はこのルールが当てはまらない種目もあります。それがプランク(うつ伏せの状態から、腕とつま先だけで体を一直線に持ち上げてキープする種目です)のような、動きを止めて静止するタイプのトレーニングです。
プランクには「力を入れる瞬間」と「戻す瞬間」の切り替わりがありません。ずっと同じ姿勢をキープし続けるだけです。そのため「吐くタイミングはいつ?」と悩んでしまう初心者が意外と多いんですが、答えはシンプルで、止めずに、普段どおりの呼吸を続けるというのが正解になります。
キープ系の種目で息を止めてしまうと、時間が経つほど酸素不足で顔が赤くなり、体幹の力も逆に抜けやすくなります。「静止する種目では呼吸のリズムを作るのではなく、呼吸を止めないことだけを意識する」——これは動きのある種目とは根本的に違う考え方なので、覚えておくと後々役立ちます。
自分の呼吸、意外と自分では気づけない
もう一つ、初心者が見落としがちなのが「自分がどんな呼吸をしているか、トレーニング中は自分では分かりにくい」という点です。集中していると、息を止めていること自体に気づけないんですよね。
これを確認する方法として、スマホで自分のトレーニングを動画撮影してみるのがおすすめです。呼吸の乱れは顔の表情や体の力み方に出やすいので、後から見返すと「ここで息止めてるな」と気づけたりします。撮影のたびに手で持ったり床に置いたりするのが面倒な人は、角度調整ができるスマホスタンドを一つ用意しておくと楽になります。
また、大きな鏡を置くスペースがない部屋でも、コンパクトな卓上ミラーやスマホの録画画面を鏡代わりに使えば、動きながら顔色や表情をチラ見して「力みすぎていないか」をその場でチェックできます。
仰向け系の種目は床の硬さにも注意
腹筋系の種目のように仰向けやうつ伏せで行う種目は、呼吸を意識しやすい反面、床に体を密着させる時間が長くなります。フローリングに直接寝転ぶと硬さが気になって、呼吸どころか姿勢を保つことに意識が向いてしまうこともあります。厚みのあるトレーニングマットを一枚敷いておくと、体への当たりが和らいで呼吸にも集中しやすくなります。
なお、マットの防音効果や床への衝撃対策については、別の記事で詳しく扱っているので、賃貸で音が気になる方はそちらも参考にしてください。
あわせて読みたい:「3セット10回」って何?数字の意味が分からない完全初心者へ
呼吸を意識しすぎて動きがぎこちなくなったら
最初のうちは「吐く・吸う」を意識しすぎて、逆に動きがぎこちなくなることもあります。これは誰でも通る道なので、焦らなくて大丈夫です。回数を重ねるうちに自然と体が覚えていくので、最初の数週間は「呼吸を止めていないか」だけをチェックする、くらいの軽い意識でも十分です。
あくまで一般的な傾向の話であり、体調や種目によって感じ方には個人差があります。息苦しさや強いめまいを感じた場合は無理をせず、その場でトレーニングを中断してください。
まとめ
筋トレ中の呼吸は、「動きのある種目は力を入れるときに吐く」「静止系の種目は呼吸を止めないことを優先する」という2つのパターンに分けて考えると分かりやすくなります。誰にも教わらずに独学で始めると見落としがちなポイントですが、意識するだけでめまいのリスクを減らせたり、動きが安定しやすくなったりします。動画撮影やミラーを使って自分の呼吸のクセを客観的に確認しながら、少しずつ体に覚え込ませていきましょう。
よくある質問
Q. 息を止めた方が力が出る気がするのですが、我慢して吐いた方がいいですか?
A. 短時間・低回数であれば息を止めて力む場面もありますが、初心者のうちは呼吸を止める時間が長くなりがちです。まずは「力を入れるときに吐く」を基本にして、慣れてきてから重い負荷を扱う場面での呼吸法を調整していくのがおすすめです。
Q. 声が漏れるくらい強く息を吐いてしまうのですが、直した方がいいですか?
A. 力を入れる瞬間に自然と声が出てしまうこと自体は珍しくありません。ただ一人暮らしの賃貸住まいの場合、大きな声や物音は近隣への配慮が必要になることがあります。防音対策については他の記事で詳しく扱っているので、気になる方はそちらも確認してみてください。
Q. 呼吸のタイミングを間違えても効果はあるんですか?
A. 呼吸のタイミングが多少ずれていても、トレーニング自体の効果がまったくなくなるわけではありません。ただし息を止め続けることでめまいや力みすぎによるフォーム崩れが起きやすくなるため、安全に続けるという意味で意識しておく価値はあります。
Q. 有酸素運動(ウォーキングやジョギングなど)でも同じ呼吸ルールですか?
A. 有酸素運動はリズムよく体を動かし続けるタイプの運動なので、筋トレのような「吐く・吸う」の切り替えポイントは基本的にありません。呼吸が乱れず続けられるペースを保つことの方が優先されます。
Q. 呼吸を意識すると回数がこなせなくなりました。normalですか?
A. はい、よくあることです。呼吸のタイミングに意識を向けると動きのテンポが変わり、一時的に回数やペースが落ちることがあります。これは体が新しい動きのパターンに慣れていく過程なので、焦らず続けているうちに自然と元のペースに戻ることが多いです。
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