(本記事はアフィリエイト広告を含みます。)
筋トレの解説動画を見ていて、こんな経験はありませんか。
「今日はプッシュプルレッグでいきます」「これは10RMくらいの重量で」——インストラクターが当たり前のように話す言葉に、思わず再生を一時停止して固まってしまう。何を今更、と聞くのも恥ずかしくて、そのままなんとなく分かったふりをして動画を見進める。
そういう経験、筆者の周りでもよく聞きます。実はこの「RM」と「分割法」、筋トレ用語の中でもかなり早い段階でつまずきやすいポイントなんです。今日はこの2つの言葉を、完全にゼロから整理していきます。
そもそも「RM」って何の略?なぜ回数じゃなく重量の指標なの
RMは「Repetition Maximum(レペティション・マキシマム)」の略で、「その重量で、フォームを崩さずギリギリ何回まで持ち上げられるか」を示す指標です。
例えば「10RM」と言われたら、それは「ちょうど10回目で限界がくる重さ」という意味になります。9回目までは上がるけど、10回目でもう腕が上がらない、というくらいの重さですね。
なぜ「〇〇kg」ではなく、この回数ベースの指標を使うのでしょうか。理由はシンプルで、扱える重量は人によって全然違うからです。同じ「腕を曲げ伸ばしする種目」でも、扱える重さは体格や経験によってバラバラです。でも「10回でギリギリ限界がくる重さを選んでください」という言い方なら、誰にでも当てはまる共通の物差しになります。
「10RMで3セット」の本当の意味、誤解しやすいポイント
ここで実は、初心者がかなり高い確率で誤解しているポイントがあります。
「10RMで3セット」と聞くと、「10回を余裕でこなせる軽さのものを選んで、10回×3セットやればいい」と思ってしまいがちなんですが、これは違います。
正しくは、「10回目でちょうど限界がくるくらいの重さ」を選ぶ、という意味です。つまり8回目、9回目まではキツいけど何とか動く、10回目で本当にもう1回も上がらない——そのくらいの強度感が「10RM」なんですね。
もし10回やっても「まだあと5回はいけそう」という余裕があるなら、それは10RMの重さになっていません。反対に7回で限界が来てしまうなら、重すぎるということになります。
「回数」だけを見て重さを決めるのではなく、「その回数でちゃんと限界がくる重さかどうか」を基準にする、これがRMという言葉の本質です。セット数や回数の組み方そのものについては、詳しくはこちらの記事も参考にしてください:「3セット10回」って何?数字の意味が分からない完全初心者へでさらに詳しく触れています。
「分割法」って何?全身法との違い
次に「分割法」です。これは、1回のトレーニングで体のどの部分を鍛えるかを、曜日ごとに分けて計画するやり方のことを指します。
対になる言葉が「全身法」で、こちらは1回のトレーニングで胸・背中・脚など、体全体をひととおり鍛えてしまうやり方です。
- 全身法:月・水・金など週数回、毎回全身をまんべんなく鍛える
- 分割法:月は胸、水は背中、金は脚、というように曜日ごとに鍛える部位を変える
なぜわざわざ分けるのか。理由は、鍛えた筋肉が回復するまでにはある程度の時間が必要だからです。同じ部位を毎日酷使し続けるより、部位を分けて回復の時間を確保したほうが、結果的に効率よく鍛えられると考えられています。実際、同じ筋肉を週1回だけ鍛えるより、週に複数回に分けて刺激を与えるほうが筋肉の発達にわずかに有利という研究報告もあり、この「分けて回復させながら回数を稼ぐ」という発想は分割法の裏付けの一つになっています。
とはいえ、これはあくまで一般的な傾向の話で、効果の差はそこまで大きくないという指摘もあります。全身法でも分割法でも、続けやすいほうを選ぶのが結局は近道だったりします。
プッシュプルレッグ(PPL)分割法を具体的に見てみる
分割法の中でも動画や記事でよく登場するのが「プッシュプルレッグ(PPL)」という分け方です。これは体の動きを3つのグループに分類しています。
- プッシュ(押す動き):胸・肩・二の腕の裏側を使う種目。腕立て伏せのように、体から遠ざける方向に力を入れる動きです
- プル(引く動き):背中・二の腕の表側を使う種目。ロープや自分の体を手前に引き寄せるような動きです
- レッグ(脚):太ももやお尻など下半身全体を使う種目。しゃがんで立ち上がる、というような動きです
これを月曜プッシュ、水曜プル、金曜レッグ、というように曜日で回していくのがプッシュプルレッグ分割法です。「胸の日」「背中の日」ではなく「押す日」「引く日」という動き方の分類なので、初めて聞くと少し新鮮に感じるかもしれません。
体のどの部位が具体的にどこを指すのか曖昧な方は、あわせて読みたい:胸?背中?脚?体のどこを鍛えているか分からない人の部位別入門も参考にしてみてください。
初心者はどっちを選ぶべき?
結論から言うと、筋トレを始めたばかりの段階では、分割法を無理に取り入れる必要はありません。
分割法が本領を発揮するのは、鍛える種目の数が増えてきて、1回の全身法では時間が足りなくなってきたタイミングです。始めたばかりの頃は種目数も少なく、全身法で週2〜3回、体全体を満遍なく動かすだけでも十分に体は変化していきます。
分割法は「やらなければいけないルール」ではなく、「種目が増えてきたときに時間を整理するための考え方」くらいに捉えておくと、変に構えずに済むと思います。
分割法を試すときに必要になる器具
将来的にプッシュプルレッグのような分割法を試してみたくなったとき、自宅でも意外と少ない器具で対応できます。
筆者自身の経験では、自宅の器具の中で一番買ってよかったと感じているのはダンベルとトレーニングベンチ(横になって種目を行うための台です)の組み合わせでした。この2つがあるだけで、押す動き・引く動き・脚の動きの多くをカバーできてしまうからです。
一方で、押す動きを重視したい人が握力や姿勢に不安がある場合は、レジスタンスバンド(ゴム状の帯を伸ばして負荷をかける道具です)を組み合わせるのも一つの手です。ゴムバンドでの筋力トレーニングは、ダンベルなど従来の器具と同程度の筋力向上効果が得られるという研究報告もあり、収納のしやすさも含めて選択肢に入れておいて損はありません。
ダンベルを買うときは、いきなり高価なセットを揃える必要はありません。まずは扱いやすい重さのものを1〜2個から始めるので十分です。
まとめ
「RM」は重量そのものではなく「その重さで何回が限界か」を示す物差し、「分割法」は鍛える部位を曜日ごとに分けて計画する考え方です。プッシュプルレッグはその代表的な分け方の一つで、押す・引く・脚という体の動きで分類しています。
とはいえ、これらの言葉は「知らないと筋トレができない」というものではありません。むしろ最初は全身法とざっくりした回数感覚だけで十分に始められます。用語は、続けていく中で少しずつ拾っていけば良いものだと思います。
よくある質問
Q. RMの数字が小さいほど、重い重量ということですか?
A. その通りです。5RMは5回で限界がくる重さなのでかなり重く、15RMは15回まで扱える重さなのでその分軽くなります。数字が小さいほど重量は重い、と覚えておくと分かりやすいです。
Q. プッシュプルレッグ以外の分割法もあるんですか?
A. あります。上半身と下半身で2つに分ける方法や、部位ごとに細かく曜日を割り振る方法など、いくつかのパターンが存在します。プッシュプルレッグはその中でも比較的シンプルで分かりやすいため、よく紹介される分け方の一つという位置づけです。
Q. 分割法にすると、休む日は増えるんですか?
A. 分割法自体は「休む日を増やす」ためのものではなく、「同じ日に鍛える部位を絞る」ための考え方です。週の中でどの曜日に何をやるかを決める際に、休息日をどこに置くかは別途考える必要があります。
Q. 初心者が10RMの重さを正確に把握するのは難しくないですか?
A. 正直、最初のうちは完璧に把握するのは難しいです。多少ズレていても大きな問題にはならないので、「だいたいこのくらいで限界がきそうだな」という感覚を、回数をこなしながら少しずつ掴んでいく形で問題ありません。
賃貸・狭い部屋でのフィットネス情報を、いち早くLINEでお届けします



コメント